2009 Fiscal Year Annual Research Report
口腔における免疫応答制御機構の解明と樹状細胞を標的とした新規制御法開発
Project/Area Number |
20249075
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
東 みゆき Tokyo Medical and Dental University, 医歯学総合研究科, 教授 (90255654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋口 昌章 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 助教 (20372443)
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Keywords | 免疫 / 口腔粘膜 / 樹状細胞 / RNA干渉 / 免疫療法 |
Research Abstract |
本研究目的は、口腔粘膜および歯髄における免疫応答の特性を明らかにするために、口腔に存在する樹状細胞(DC)の機能的特性と免疫制御メカニズムを解明し、樹状細胞を標的とした新規局所免疫制御法開発に向けた基礎的な検討を行うことである。 サブテーマ1の口腔粘膜DCの機能解析では、口腔粘膜から遊走した所属リンパ節DCが、3亜群に分けられることを見いだしたが、さらなく表面抗原の解析で、ランゲルハンス細胞は、CD103とB7-H1/B7-DC比が高く、制御的に働いている可能性を見いだした。また、サイトカイン発現においては、IL-6とIL-10発現が皮膚DCと比較し高い傾向が認められた。制御性分子であるPD-1あるいはB7-H1欠損TCRトランスジェニックマウスの戻し交配が終了したので、抗原特異的な応答を今後評価していく予定である。 サブテーマ2の歯髄樹状細胞の機能解析では、咬頭切削後の所属リンパ節のCD11c+DCおよびT細胞由来のサイトカイン産生を評価したが、現時点ではリンパ節遊走口腔粘膜や皮膚樹状細胞との明確な差は認められていない。 サブテーマ3のDCを標的とするRNA干渉による免疫制御法開発では、CD86 siRNAによる抑制の効果の持続性および抗原特異性について、接触性過敏症モデルで検討し、その抑制効果は1ヶ月以上持続できること、また、チャレンジ抗原のみならず非特異的な抑制も生じていること、これは、DCの遊走抑制ではないことを確認できた。ただし、安定なsiRNAのデリバリーという点ではさらなる工夫が必要と思われた。
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Research Products
(15 results)