2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20251009
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
窪田 幸子 神戸大学, 大学院・国際文化学研究科, 教授 (80268507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内堀 基光 放送大学, 教養学部, 教授 (30126726)
杉藤 重信 椙山女学園大学, 人間関係学部, 教授 (70206415)
曽我 亨 弘前大学, 人文学部, 准教授 (00263062)
大村 敬一 大阪大学, 大学院・言語文化研究科, 准教授 (40261250)
高倉 浩樹 東北大学, 東北アジア研究センター, 准教授 (00305400)
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Keywords | 先住民 / 国家 / 政策 / 国際ネットワーク / 少数民族 / 権利 / 民主主義 / 寛容 |
Research Abstract |
本研究は、20世紀末から影響力を増してきた国際的なイデオロギーとしての「先住民」概念を中心に、このような国際世論と、国家の少数民族政策の影響のものと、少数者である彼らが近代国家の枠組みの中で、どのように主流社会と交渉し、自己アイデンティティーを構築していくのか、その動態を比較の視点から明らがにすることを目的するものである。 研究の3年度目にあたる本年は、過去2年間に行ったオーストラリアでの全員での調査、および各自の専門地域での調査を踏まえ、12月の国際ワークショップに向けて、7月に国内研究集会を弘前で開催した。各々が論文方針を発表し、ディスカッションで、それぞれの問題意識をより先鋭化させた。これを踏まえてさちに問題意識を発展させる目的で、それぞれの必要な調査を行った。そして、12月に海外研究協力者のピーターソン教授、オルトマン教授を招へいし、また、マオリ研究者である、メラタ研究員をニュージーランドから招へいし、大阪で国際ワークショップを2日間にわたり開催した。使用言証は英語とし、全員での通訳を交えない議論を目指した。代表者、分担者と研究協力者全員が報告し、メラタ研究員からも報告をうけた。そして、マクワリー大学のホーイット教授をはじめ、国内の研究者や大学院生もディスカッサントとして多数参加していただき、先住民という概念の有効性をふくめ活発な議論を展開した。参加を希望する研究者の多く、この問題への興味がしし大きいことを示しており、本研究の成果への期待が大きいことが改めて納得された。 年度末に、オーストラリアで補充調査を行うとともに、ピーターソン教授、オルトマン教授、ホーウィット教授と、最終年度に計画している国際シンポジウムと出版に向けて、今回のワークショップの結果を発展させてゆくための具体的な研究打ち合わせをおこなった。これをの踏まえて来年度の研究と議論につなげる予定である。
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Research Products
(5 results)