2009 Fiscal Year Annual Research Report
国際政治に見る欧州と東アジアの地域統合の比較研究―規範、安全保障、国境、人の移動
Project/Area Number |
20252006
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
羽場 久美子 Aoyama Gakuin University, 国際政治経済学部, 教授 (70147007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 吉宣 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (20092025)
袴田 茂樹 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (40148581)
押村 高 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (20169296)
高木 誠一郎 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (90114214)
手塚 和彰 青山学院大学, 法学部, 教授 (90013010)
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Keywords | 欧州統合 / 東アジア共同体 / 冷戦終焉 / 安全保障 / 国境、人の移動 / 世界国際関係史学会 / アジアと日本 / 日中韓の政策決定 |
Research Abstract |
1. 2009年度の研究成果 テーマ2年目の2009年は、国際政治史上、冷戦終焉'20年、2008年の金融危機、アメリカ・日本における政権転換が起こった年である。そうした現実の国際関係を踏まえ、欧州とアジアの国際政治・社会変容を、1) 国際規範、2) 安全保障、3) 民族、4) 人の移動の観点から検討する1年となった。 まず前期に年間の研究計画を立てるとともに、セルビア副首相ジェーリッチ氏の記念講演「セルビアのEU加盟と日本」や、「フィンランドと日本」のシンポジウムを開催し、欧州とアジア・日本との関係を多元的に再確認した。 後期には、(1) 冷戦終焉20周年、(2) 冷戦と地域統合、(3) 欧州に学ぶ東アジア共同体、の3つの国際会議を開催し、現実に冷戦を終焉に導いた欧州5カ国の政策決定者を5大使館・EU代表部の協力により招聘し、現代国際政治に関すると地域統合に関するパネルを開催した.またCHIR(世界国際関係史学会)と提携し、冷戦と地域統合に関する第一線の学術的研究者を招聘し研究成果を交流した。さらにアジアについては日中韓の政策決定者及び大学・研究所の代表を招聘し、具体的な現状分析と政策提言を行った。 2. 意義と重要性 今年の活動成果の最大の意義と重要性は、日常の研究活動・海外調査に加え、3つの国際会議を開くことにより、広く世界と日本の研究者に、「国際政治における欧州とアジアの地域統合の比較研究」について、冷戦終焉から現在に至る、国際規範の変容、安全保障、人の移動などについて知らしめるとともに、アジアの地域統合についても、日中韓の代表とともに、議論を深めることができたことである。 その成果は、(1) 2008-9年の科研費報告(和文)、(2) 冷戦の終焉と地域統合-ヨーロッパとアジアーの報告(英文)に、まとめられた。これらの報告書を関連研究者に送付し内外で議論を重ねることでさらに研究内容を深め、2010年は欧州アジアの新たな海外調査とともに、その成果を刊行予定である。
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