2009 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシア西ジャワ農村部における地域の持続可能性と健康
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20256002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 知保 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 教授 (70220902)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有薗 幸司 熊本県立大学, 環境共生学部, 教授 (70128148)
新村 哲夫 富山県衛生研究所, 環境保健部, 副主幹研究員 (80360808)
吉永 淳 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (70222396)
梅崎 昌裕 東京大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (30292725)
清水 華 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80401032)
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Keywords | アジア開発途上国 / 持続可能性 / 化学物質曝露 / 慢性疾患 / 重金属 / 有機リン酸系化合物 / 健康調査 |
Research Abstract |
1.2009年8~9月にかけて,インドネシア西ジャワ州のパシャジャラン大学生態学研究所を訪れ,これまでの経過と展開について検討を行うと共に,調査対象地域を訪れ,住民・保健所・ならびに県の環境保健局の担当者とプロジェクトについて協議を行った.その結果, 1)バンドン市南方において,氾濫原地帯の集落の持続可能性という新たな問題が起こっていることが判明し,ここも本プロジェクトの対象地域に加える芳香で検討を行うこととした. 2)過去の調査の結果をフィードバックした複数の集落,およびその統括を行っている行政の担当者より,慢性疾患の罹患に関する情報の提供について同意を得,その手順を協議した.また,当該地域では農薬の使用に関する定期的な調査,世帯の衛生状況に関する調査が実施されており,本プロジェクトでこれらを強化しつつ利用できる可能性もあることが判明した. 3)パシャジャランの心理学部の研究者と過去に実施した学童の行動学的検査の結果について意見交換を行い,分析を依頼した.その結果に基づき,何らかの形で定点観測が必要・可能かどうかを今後も協議することとした. 2.これまでに収集した尿試料(成人男女ならびに小児:n~800)について,有機リン酸系農薬の曝露指標であるアルキルリン酸系代謝物をFPD-GCを用いて測定した結果,成人男性が他のグループに比較してやや検出率が高かったが,集落間に有意差はなく,農村集落でむしろ低値であつた.これらについては,今後世帯の集積性などの解析を行って,高リスク群となる要因が特定できるか否かを検討していく.
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Research Products
(3 results)