2011 Fiscal Year Annual Research Report
情報基盤アルゴリズムとしてのハイブリッドメタ戦略に関する研究
Project/Area Number |
20300004
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
柳浦 睦憲 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10263120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野々部 宏司 法政大学, デザイン工学部, 准教授 (40324678)
梅谷 俊治 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (80367820)
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Keywords | 組合せ最適化 / NP困難 / メタ戦略 / ハイブリッドメタ戦略 / 汎用ソルバー |
Research Abstract |
組合せ最適化問題は,社会に現れる非常に多くの問題を含み,その解決は,社会の情報基盤を支える基礎をなす重要な課題である.情報技術の革新に伴い,扱うべきデータは大規模化の一途をたどっているが,そのような問題を解決する上で,メタ戦略は欠かせない技術として浸透しつつある.本研究では,メタ戦略の性能をさらに高めるための方法論の確立と,それに基づく有用なアルゴリズムの開発を目指し,数理計画・動的計画・アルゴリズム理論・列挙アルゴリズムなどの種々の手法をメタ戦略に取り込んだハイブリッドメタ戦略を中心として研究を進めている.その成果の有用性を高めるため,対象とする問題の選定においては,高い汎用性を持ちつつアルゴリズムの性能向上に利用できる構造を有する問題に重点を置いている.それらの問題に効果的な基本戦略を調べ,その結果に基づいて効果的なハイブリッドメタ戦略を設計・実装し,その性能を計算実験により検証する.さらに,それらのアルゴリズムが高い性能を保つために必要な問題の構造を調べ,そのような構造を保ちつつ問題を拡張することで,アルゴリズムをさらに汎用化することも狙う.このような方針に基づいて研究を進めてきた結果,本年度は,有向全域木パッキング問題に対して,問題の構造や計算の複雑さを明らかにするとともに,線形計画法に基づく列生成法を用いた発見的解法の開発に成功した.また,この問題に対してさらにラグランジュ緩和法を用いた列生成法に基づくアルゴリズムの開発も行い,より高い性能を得ることに成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ハイブリッドメタ戦略の形態としてさまざまなタイプのハイブリッド方法を検証するため,その基礎となるアルゴリズムの設計と検証を進めてきており,おおむね順調に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究において開発してきたさまざまな基礎アルゴリズムをさらに発展させ,ハイブリッドメタ戦略に基づく高性能なアルゴリズムの開発を進めるとともに,斬新なハイブリッド手法の提案を行っていきたいと考えている.
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Research Products
(23 results)