2011 Fiscal Year Annual Research Report
個人とグループの創造的作業のスムーズな移行を可能とする知識創造支援環境
Project/Area Number |
20300046
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
國藤 進 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 教授 (50242566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 元喜 九州工業大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (00334053)
羽山 徹彩 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 助教 (00432138)
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Keywords | 情報システム / BW支援 / 知識創造支援 / あいづち効果 / KJ法支援ツール / 協調学習 / 非母語音の発話支援 / YS法支援 |
Research Abstract |
平成23年度は,平成22年度に行った発散/収束思考サブプロセスから,結晶化/検証サブプロセスまで連続した活動を対象として,個人あるいはグループの発散的思考支援と収束的思考支援の統合化された知識創造支援合環境の実証実験を行った.平成20年度から三年間に渡って行ってきた個別研究成果を活かし,提案する知識創造支援環境の評価実験を行った. 個人の知識創造活動を促進するデジタルペンを用いたKJ法支援システム(GKJ)に関しては,これまで図解化における個人の意思が反映されにくかった点を考慮し,ペンによるジェスチャ入力によって個々人が視覚的な属性を簡単に変更したり,関係性を記述したりする方法を提案・実装し,評価実験を行った.またデジタルペン筆記の特性を活かした再編集・再配置機能が記憶に与える効果についての実験を行った.数分という短時間作業のため有意差はでなかったが,手書きアイデアの再構成を支援する手法としての一定の有用性を確認できた.GKJについては,海外でもその有用性が実証された. またグループ知識創造プロセス促進のために,創造性の各因子を高めるアイデア創出機能および対話場での知識創造支援環境について研究開発を行った.前者はBSでの「あいづち」効果に関する評価実験,分散型ブレインライティング環境において多様な観点で発想を促す機能の評価実験,YS法を参考に参加者ごとの前向きな評価とアイデア数可視化が創造性因子に及ぼす効果を評価実験した.後者としては小グループの対話において,説明スタイルの習得を促す協調学習支援機能および異文化コミュニケーションにおける非母語者の発話支援機能の開発に取り組み、実証実験を行うことでそれぞれ提案方法の有効性を確認した. なお発想プロセスに関する國藤のDCCVモデルを拡張し,野中の知識経営モデルとE-ラーニングモデルとの関係性を図書館情報学の見地から明らかにした.
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