2010 Fiscal Year Annual Research Report
情報埋め込みによる「紙とペン」の機能拡張-手書きコンテンツのサイバーメディア化-
Project/Area Number |
20300049
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内田 誠一 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (70315125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黄瀬 浩一 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80224939)
大町 真一郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30250856)
岩村 雅一 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80361129)
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Keywords | ユーザインターフェース / 画像、文章、音声等認識 / ディレクトリ・情報検索 / 画像処理 / パターン照合 |
Research Abstract |
「紙とペン」による手書き(手書きコンテンツ)は人類が数千年来愛用してきたメディアである。ところがこの「紙とペン」と現代を席巻するサイバーメディアとは水と油のような関係に留まっている。本研究課題では手書きコンテンツにID管理やリンクといったサイバーメディア的な機能を付加することで、その価値を飛躍的に向上させることを目的とする。そして老若男女を問わないユニバーサルインタフェースとしての活用を目指してきた。この目的の下で実施したこれまでの検討結果により、昨年度においてデータ埋め込みペンのプロトタイプ実装が完了したところであった。 今年度はその実用性を高めるべく、以下の研究開発を実施した。第一は、Reed-Solomon型誤り訂正符号の導入である。データを読み取る際、ストロークインクの影響等により、埋め込んだドットが正しく読み取れない場合があるが、この誤り訂正符号の導入により、精度を各段に向上できた。具体的には、10cmの手書き線上に約50ビットを埋め込んだ場合の読み取り成功率を、46%から100%にできた。第二は、筆順復元の高精度化である。埋め込んだ情報は埋め込んだ順番すなわち筆順に従って読み取る必要がある。このため筆順復元が必要になるが。本年度はその際に埋め込んだドットの形状を利用して高精度化を図る手法を実装した。大量のパターンで定量的評価を行ったところ、この手法を用いない場合に比べ、例えば"X"状の文字については、復元成功率を50%から100%に向上できた。第三は、ペン先にカメラをつけることでペンの動きを把握し、それをドット出力制御にフィードバックさせるための検討である。紙紋のみなら紙面に印刷された文字情報を使うハイブリッド型の動き推定法により、精度が向上できることを確認した。
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Research Products
(16 results)