2008 Fiscal Year Annual Research Report
"息づかい"のウェアラブル計測によるストレス被爆量の推定
Project/Area Number |
20300073
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
酒井 健作 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, デジタルヒューマン研究センター, 研究員 (50415684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 洋靖 独立行政法人産業技術総合研究所, デジタルヒューマン研究センター, 研究員 (30367073)
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Keywords | ストレス / 体内音 / 心拍 / 呼吸 / 日常行動記録 |
Research Abstract |
本研究では、日常生活下でのストレス計測技術の開発を目的とし、ストレス反応のウェアラブル計測技術、ストレス場面と個人反応特性の類型化、ストレス検知システムの構築を目指している。本年度は被験者実験に先行し、以下の3点を重点化し研究を進めた。 1.体内音による心的負荷計測装置の開発:心拍数と呼吸活動の同時計測が可能な簡易型計測装置を試作した。試作機を頸部に装着し、心臓と呼吸活動に起因する活動音の収録を行った。また、本試作機の評価実験として、心電・呼吸波形との同時計測を行った。その結果、21.5[Hz]の周波数成分に、1回の心周期に2回のピークが確認でき心電図のR波、T波とほぼ一致した。呼吸波形については、吸気時に十分な信号強度は得られなかったが、呼気時の波形状および呼吸数はリファレンス計測結果と一致し、提案手法に基づく体内音による心拍・呼吸数の同時計測の有効性が確認できた。 2.環境側センサおよび解析ソフトウェアの試作:(1)ストレス被曝の環境側要因を計測するため生活空間での行動記録装置を構築した。本装置はオフィス内に設置し、作業内容や会話を映像と音声で記録する。運用試験の結果、24時間以上の連続計測が可能である事を確認した。また、(2)収集した映像、音声、生理指標群の解析ソフトウェアを作成した。各データの可視化、セグメント化、インデックス付与の機能を作成した。 3.新規ストレス指標開発:心的負荷の新規指標開発を目的とし、試作した簡易型センサと従来型センサを用い、心的負荷時の連続血圧・心電・呼吸動作の予備計測実験を行った。心的負荷時において、本研究で提案している特徴的な呼吸パターンや、それに伴う身体的負荷状態(全抹消血管抵抗値の増加による血圧上昇等)が計測された。今後、被験者実験により実証を進める。
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