2011 Fiscal Year Annual Research Report
多数目的最適化問題に対する進化型多目的最適化アルゴリズムの開発と応用
Project/Area Number |
20300084
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
石渕 久生 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (60193356)
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Keywords | アルゴリズム / 多目的最適化 / 遺伝的アルゴリズム / 組合せ最適化 / 多数目的最適化 / 収束性 / 多様性 / ナップサック問題 |
Research Abstract |
目的関数の間に強い相関関係が存在する多数目的最適化問題に対する進化型多目的最適化アルゴリズムの探索性能を調査した.数値実験では,例えば,10個の目的関数が最初の5個と最後の5個に2分割され,グループ内の目的関数の間の相関は非常に大きく,グループ間の目的関数の間の相関は小さいような10目的最適化問題を用いた.この問題に目的関数の削減アルゴリズムを適用すれば,各グループから各々1個の目的関数が選択され,2目的最適化問題が得られる.本研究では,目的関数削減後の2目的最適化問題から獲得された解集合と10目的最適化問題から獲得された解集合を比較することで,進化型多目的最適化アルゴリズムの性能調査を行い,以下のような結果が得られた. パレート優越関係に基づくアルゴリズム(NSGA-II,SPEA2):目的関数の削減を行った2目的最適化問題から獲得された解集合と同等の解集合が10目的最適問題から獲得された.しかし,目的関数の間に強い相関関係が存在しない場合では,アルゴリズムの探索性能が大きく低下した. スカラー化関数に基づくアルゴリズム(MOEA/D):目的関数の間に強い相関関係が存在しない場合では,最も高い探索能力を示した.しかし,目的関数の間に強い相関関係が存在する場合では,パレート優越関係に基づくアルゴリズムの探索性能が大きく向上するため.スカラー化関数に基づくアルゴリズムの優位性は失われた. Hypervolumeに基づく手法(SMS-EMOA):幅広い問題に対して高い探索性能を示すアルゴリズムであるが,目的関数の間に強い相関関係が存在する場合でも,目的関数の増加と共に計算時間が急激に増加した.本研究では,多数目的進化を視覚的に観察するためのテスト問題の提案やファジィ識別器の多目的設計への応用などに関する研究も行った.
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Research Products
(8 results)