2009 Fiscal Year Annual Research Report
オープンアクセス、サイバースカラシップ下での学術コミュニケーションの総合的研究
Project/Area Number |
20300088
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
倉田 敬子 Keio University, 文学部, 教授 (50205184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 修一 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (50134218)
時実 象一 愛知大学, 文学部, 教授 (10410565)
三根 慎二 名古屋大学, 附属図書館研究開発室, 助教 (80468529)
松林 麻実子 筑波大学, 図書館情報メディア研究科, 講師 (10359581)
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Keywords | 学術情報流通 / オープンアクセス / 研究者の情報利用行動 / e-Science / e-Research / 研究データ共有 / 医学医療情報 / 情報基盤 |
Research Abstract |
本年度の主な成果は以下の3点である。 1.一般人の医学医療情報入手状況に関する成果報告 一般人1200人への医療情報探索・入手状況に関する社会調査の結果をAnnual Meeting of Medical Library Associationでポスターとして発表した。この発表は米国医学図書館協会研究部会特別賞を受賞した。 2.日本におけるe-Scienceの現況調査 e-Scienceや研究データ共有に関して欧米で発表され始めた研究を収集し、動向の把握に務めた。日本の状況に関しては、最先端のe-Scienceに焦点を当てるのではなく、多くの研究分野における共同研究とデータ共有のあり方、新しいコミュニケーション方法の利用状況について、高エネルギー物理学、公衆衛生学、発生遺伝学、レーザー研究、ロボット工学、再生医学、有機結晶化学など幅広い分野における32人の研究者へのインタビュー調査を行った。来年度、(1)データ共有のレベル、種別、(2)新しいコミュニケーションに焦点を当てた分析を行い、成果を学会発表および論文として公開する予定である。 3.生物医学分野のオープンアクセスの現況調査 PubMedに収録されている2009年刊行論文のオープンアクセス状況を、前回までとほぼ同様の手続きで2010年3月に調査を行った。現在、データの再確認中であるが、2005、2007年刊行論文のデータと比較して、オープンアクセスがさらに進んだことはほぼ確実である。NIHのPublic Access Policyの義務化がどれだけの効果を上げたのかに関しては詳細な分析、比較が必要と考える。無料で公開されているPubMedおよびPubMed Centralの書誌データおよび論文全文が、研究者間のコミュニケーション、論文共有などのサービスを展開する多様なサイトで利用されている事例が多く発見された。
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Research Products
(5 results)