2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20300097
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
駒木 文保 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (70242039)
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Keywords | ベイズ統計 / 予測 / 多重性 |
Research Abstract |
昨年度の,2項分布モデル・多項モデルに関する多重性を持つ予測問題の研究に引き続き,より実用的なモデルでの予測問題の研究を行った.例えば,正規分布モデルは最も基本的で扱いやすいモデルであるが,パラメータ空間がコンパクトではないため,多重性を解決するミニマックス性の意味で最良の予測分布が一意的には決まらない.同様な問題は,パラメータ空間がコンパクトで無い場合,reference priorの場合でも生じることが知られている.パラメータ空間をコンパクトなものに制限するというやや人工的な仮定を用いてパラメータ空間がもともとコンパクトではないモデルに対するreference priorの正当性を示している研究が多くある. 本研究での条件付相互情報量の期待値に基づく方法についても,パラメータ空間を制限する方法を正規分布モデルなどのパラメータ空間がコンパクトで無い場合に適用することにより多重性を考慮した予測分布の構成法を開発した. また,事前分布を設定したときの条件付相互情報量は,解析的に求まらないため,数値的に評価する必要がある.昨年度に引き続き,相互情報量を乱数や準乱数を用いた数値積分を用いて評価しそれを最大化する手法とマルチコア計算機を用いた近似アルゴリズムの開発に取り組んだ.
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