2008 Fiscal Year Annual Research Report
多状態生存時間データに対する関数分散分析法の開発と応用
Project/Area Number |
20300099
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
柳川 尭 Kurume University, バイオ統計センター, 教授 (80029488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角間 辰之 久留米大学, バイオ統計センター, 教授 (50341540)
服部 聡 久留米大学, バイオ統計センター, 准教授 (50425154)
荒木 由布子 久留米大学, バイオ統計センター, 助教 (80403913)
米本 孝二 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (90398090)
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Keywords | 生存時間解析 / 多状態モデル / コホート研究 / 関数分散分析 / セミパラ / セミマルコフ性 / イベントヒストリー解析 |
Research Abstract |
・p個の疾患(state)が時系列的に発症するとき,どのstateからどのstateへ,どれだけの時間で推移したかのデータを対象にして,あるstateからあるStateに到達するまでの時間とその時間に係わるリスク因子の同定及びリスクの評価、さらに推移確率に関わるリスク因子の同定とそのリスクの評価など,いくつかのstateがネットワークを作り死亡に係わる場合のリスクの関連性を解明するとともにリスクを評価するための統計モデルおよび解析法を開発した.従来,この種のデータはセミマルコフ性を仮定してCoxの比例ハザードモデルによって解析されてきたが,開発した方法はこの仮定を弱め,加速的生存解析法を組み込む方法であって,任意のstateの持続時間のみならず,推移確率に及ぼす予後因子のリスク評価が出来るところに特徴がある. ・開発した方法を介護データに適用し有意義な結果を得た.国際会議で発表するとともに学術専門誌に投稿した. ・昨年度に開発した関数分散分析の手法を多状態モデルに導入した.心血管病発症と死亡をターゲットとする疾患として選定し、久山町研究の追跡データにおいて、追跡開始時心血管病既往無し、心血管病発症、死亡の3状態の遷移に対する共変量の影響をモデリングするためにデータを整理した. ・整理したデータに手法を適用した結果、いくつもの交互作用を捉えることが出来、柔軟に各遷移に対する各危険因子の影響を評価することが出来た.この結果を国際シンポジウムにて発表した. ・セミパラメトリック加速モデルにおいて、モデル誤特定化で妥当となるロバスト分散推定の方法を開発し、その性質を無作為化臨床試験データへの適用ならびにシミュレーション実験により調べた.成果を国際会議IASC2008にて発表し、論文としてまとめ学術専門誌に投稿した.
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Research Products
(49 results)