2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20300100
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
前田 忠彦 The Institute of Statistical Mathematics, データ科学研究系, 准教授 (10247257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 隆 統計数理研究所, データ科学研究系, 教授 (20132699)
土屋 隆裕 統計数理研究所, データ科学研究系, 准教授 (00270413)
松本 渉 統計数理研究所, データ科学研究系, 助教 (10390585)
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Keywords | 社会調査 / 自記式調査 / 調査モード / 日本人の国民性 / サンプリング / 郵送調査 |
Research Abstract |
本研究では,郵送調査法の特徴を考察するために,面接調査法やウェブ調査を比較対象とし,結果の差をもたらす要因として次の3つの観点についての検討を行い,調査法上の特徴に関する経験則を得ることを目的とする。 1.面接調査法と比較した場合の回収が容易な/回収が困難な対象層の人口統計的属性の違いを検討する。 2.自記式である郵送調査法・ウェブ調査法と,調査員が回答を聴取する面接法とで,どのような調査項目で差が生じやすいかを検討する。 3.郵送調査法の実施条件として,調査協力に際し対象者の匿名性を維持する方法と維持しない方法との間の結果の差を検討する。 平成20年度は,データの取得を最大の目的とし,実際の郵送調査を行った。具体的には統計数理研究所が実施した2つの面接法による調査「日本人の国民性第12次全国調査」(平成20年秋)や,「国民性に関する意識動向(2008年度調査)」(平成21年1月〜2月)と同様の項目による郵送調査を,後者の時期に合わせて実施した。母集団を16歳〜79歳の日本全国の男女個人とし,層化多段無作為抽出法により抽出した計3200名を対象とした。特に研究目的(3)に関連させて,サンプルを折半し,匿名性の高い参加条件と匿名性の低い参加条件という二条件で実施した。調査項目の中には国民性に関する意識の他に,調査そのものに対する態度の項目を含めた。 この調査について平成20年度中に、データクリーニングと基礎集計を完了した。回収率は全体で約51%,二つの参加条件下での回収率に大差は生じなかった。両条件間での回答傾向の差,面接調査法との比較など,詳細な分析は平成21年度中に実施する。報告書としての公表は平成21年度中に行う。 平成20年度中のその他の成果として,自記式調査法に関する方法上の検討,調査項目の準備面で関連する調査研究に関する報告書等がある。
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Research Products
(3 results)