2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20300104
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
諏訪 牧子 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 生命情報工学研究センター, 主幹研究員 (30242241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤渕 航 独立行政法人産業技術総合研究所, 生命情報工学研究センター, 研究チーム長 (60273512)
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Keywords | 生体生命情報学 / 生物物理 / ゲノム / 嗅覚受容体 |
Research Abstract |
嗅覚受容体は、細胞外側の多様な匂い分子と結合して細胞内へ情報を伝達し、生体組織ではこれらの情報がより高次の情報へと統合される。この嗅覚システムの統合的理解を目指し、匂い分子-受容体-細胞-匂い地図-ゲノム構造間の時間、空間的な因果関係を解明することを目的とする。20年度は既知の受容体-リガンド-活性強度の関係データを基にして匂い分子に対する受容体の応答予測プログラムを開発し、さらに出力を組合せて網羅的な受容体の活性予測システムとした(以下、詳細)。 1.受容体活性化リガンドライブラリ構築:PubChem DBからリガンド情報を約2400万分子分ダウンロードし、物理化学的記述子で表現してDBイヒした。 2.リガンド-嗅覚受容体-活性状態に関する既知データの収集:文献を基に匂い物質との組合せが明らかな嗅覚受容体データを約200個収集し、学習データセットを作成した。一方、リガンド-受容体複合体全体に点在した活性化に効果的な領域(ホットスポット)を得るため、受容体配列の各位置におけるアミノ酸残基出現頻度と活性情報との相関係数が高いものから絞り込んだ。 3.受容体活性予測プログラムの開発:上記b)の結果を基にリガンド分子の骨格とホットスポット群を要素としたベクトルを用い、機械学習(SVM)により、リガンド分子に対する活性予測プログラムを試作した。現状では予測感度、選択性共に70%程度であり、更なる高精度化か課題である。 4.リガンド分子に対する全受容体応答予測システム開発:受容体の活性予測プログラムの入力(受容体配列,リガンド分子)に対する活性強度を色分けプロットする受容体活性化アレイを作成した。このアレイ上では受容体配列軸、リガンド情報軸何れの方向からも活性強度ベクトルをクラスタリングし、系統樹を作成可能なシステムにした。
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Research Products
(5 results)