2009 Fiscal Year Annual Research Report
神経活動依存的に発現するプロトカドヘリンのスパイン形成における役割
Project/Area Number |
20300135
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
山形 要人 Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (20263262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 弘子 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (40162870)
田中 秀和 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70273638)
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Keywords | arcadlin / グルタミン酸受容体 / スプライシング / エンドサイトーシス |
Research Abstract |
1)発達障害におけるTAO2遺伝子変異の解析 発達障害患者においてTAO2遺伝子のコピー数異常(New Eng1.J.Med.2008)や点突然変異(私信)があることが分かってきている。そこで、その病態学的意義を明らかにするため、初代培養ニューロンに変異TAO2遺伝子を導入し、ニューロンの形態学的変化の有無を調べた。TAO2の触媒領域および調節領域に変異がそれぞれ見つかっているため、最も影響があると予想される変異をTAO2 cDNAに導入し、海馬ニューロンに発現させた。その結果、変異TAO2を発現したニューロンはほとんどシナプスを作らず、スパインも形成しなかった。さらに、変異TAO2をHEK293細胞に発現させ、arcadlin同種結合によるarcadlin-N-cadherin複合体のエンドサイトーシスを調べたが、全く内在化が見られなかった。以上の結果から、TAO2を介するN-cadherin内在化がシナプス形成に必須であると考えられた。今後はTAO2変異時のarcadlin-N-cadherin複合体の内在化をビオチン標識法によって検討する。 2)COX-2によるスパイン制御:COX-2(シクロオキシゲナーゼ2)とは、プロスタグランジン合成系の律速段階酵素であり、痙攣発作や一過性脳虚血などによつて誘導され、神経細胞死を促進することを報告してきた。さらに、COX-2がより微細なスパインも制御するという知見を得ている。そこで、培養海馬ニューロンにCOX-2阻害薬NS398を前処置し、2時間後にカイニン酸を添加した。カイニン酸によってスパイン密度は著しく減少したが、NS398はこのスパイン減少を抑制することが分かった。今後は、COX-2によるスパイン制御にarcadlin-N-cadherin系が関与するかどうかを明らかにする。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Mek32009
Author(s)
Yasuda, et al.
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Journal Title
UCSD-Nature Molecule Pages
Pages: doi : 10.1038/mp.a001507.01
Peer Reviewed
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