2009 Fiscal Year Annual Research Report
トランスポゾンシステムを用いた医学・生物学研究ツールとしてのラットリソースの構築
Project/Area Number |
20300142
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
北田 一博 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 准教授 (70263093)
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Keywords | トランスポゾン / ラット / 疾患モデル / リソース |
Research Abstract |
sleeping beautyと呼ばれる哺乳類でも機能するトランスポゾンシステムをラットにおいて確立した成果を基に、網羅的にラットで挿入突然変異を惹起してリソースを構築するのが、本研究の最終目標である。さらに、トランスポゾンにloxP配列を含ませておき、MICERと同じ原理で、連続欠失突然変異ラット系統の作出も本研究の目的である。挿入突然変異および欠失突然変異の特徴は、基本的な突然変異型であるnull mutationを惹起できる点にある。マウスと比較して表現型の解析がしやすいラットにおいてnull mutationのリソースを構築することは、マウスでできなかったことをラットにより可能となり、広い範囲のバイオメディカルサイエンスの領域を活性化させることにつながる。 本年度においては、欠失突然変異を作出する目的で、loxP配列を含んだトラッピングベクターのトランスジーンおよびsleeping beautyトランスポザーゼ遺伝子のトランスジーンの両方を保持したダブルトランスジェニックラットから1,296個体を作出した。さらに、GFP陽性個体を交配して産仔を作出した。現在、PCR法にて両方のトラッピングサイトをシスに持つ個体を選抜中であり、その基礎情報、ノウハウを蓄積している最中である。今後、Creリコンビナーゼトランスジェニックラットと交配することにより、実際に欠失突然変異が得られるか否かを検討したい。
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Research Products
(1 results)