2010 Fiscal Year Annual Research Report
マウス病原性ヘリコバクターの特異的抗原検出診断法の開発
Project/Area Number |
20300143
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
國田 智 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (10195472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八神 健一 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40166476)
林元 展人 財団法人実験動物中央研究所, ICLASモニタリングセンター, 研究員 (30332208)
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Keywords | マウス / ヘリコバクター / H.hepaticus / モノクローナル抗体 / サンドイッチELISA / イムノクロマト / 感染症診断 |
Research Abstract |
簡易かっ特異性の高いマウスのヘリコバクター診断法の確立を目指し、ホルマリン不活化Helicobacter hepaticus菌体に対するモノクローナル抗体(MAb)を作製し、MAb#5-12Dを用いたサンドイッチELISA法によりH.hepaticus特異的な抗原診断が可能であることを明らかにした。この結果をふまえ、MAb#5-12Dを用いたH.hepaticus抗原診断法のさらなる簡便化を目標に、イムノクロマト法の構築、ならびにその特異性と検出感度の評価を行った。 イムノクロマト法構築にあたって実施した種々の条件検討結果に基づき、anti-H.hepaticus rabbit IgGをHF120メンブレンにライン塗布し、ラッテックス感作したMAb#5-12Dをコンジュゲートパッドに塗布・乾燥したアセンブリを試作した。作製したイムノクロマト・ストリップにホルマリン不活化H.hepaticus菌液をサンプルとして滴下し10分後に判定を行ったところ、0.002 0D_<600>まで検出可能であり、サンドイッチELISA法と比較して1/3程度の感度であった。一方、マウス由来の同属菌であるH.bilisおよびH.muridarumに対しては0.2 0D_<600>の不活化菌液でも陰性の結果を示した。生菌およびH.hepaticus感染マウス糞便材料を用いた場合にも同様な結果が得られたことから、今回試作したイムノクロマト・システムは、H.hepaticusに対する特異的な抗原検出法として利用可能であり、感染マウスの迅速診断法としての実用化の可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)