2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20300150
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
芳賀 洋一 Tohoku University, 大学院・医工学研究科, 教授 (00282096)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 忠雄 東北大学, 大学院・医工学研究科, 助教 (00396540)
江刺 正喜 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 教授 (20108468)
|
Keywords | 内視鏡 / 低侵襲治療 / MEMS / マイクロセンサ / アクチュエータ |
Research Abstract |
屈曲性を持った軟性内視鏡が消化管などで広く用いられているが、近年の内視鏡を用いた低侵襲治療の発展に伴い、より精密かつ確実な治療が求められている。シャフト内に牽引ワイヤーを内蔵せず先端を多機能化するものと従来のワイヤー牽引駆動型の軟性内視鏡先端に精密治療のための多くの機能を内蔵したキャップを装着するものの2つについて試作した。前者として形状記憶合金(SMA)を用いて多方向に曲がることができる能動屈曲機構先端にCCDによる電子撮像素子を搭載した外径3.9mmのものを試作し、動作を確認した。硬性部15mmであり、最大屈曲角度は98°であった。照明用の白色発光ダイオード(LED)を用いて生体モデルの内部で照明を行いながら屈曲し観察可能であることを確認した。回路実装部と能動屈曲部パーツを一体化し接続部をなくすことで挿入性を妨げる硬性部を短くしている。後者として、観察範囲を拡大し自由度を増やす目的で、先端に首振り機能を有するキャップ機構と、立体視観察を行い、精密な治療を可能にするため内視鏡自体が折れ曲がり変形する機構を新たに試作し、それぞれ動作を確認した。首振り機構はワイヤー牽引、流体圧、形状記憶合金などを利用して試作し、モデルを使った評価から流体圧による駆動タイプに絞って試作と評価を行っている。折れ曲がり変形機構は、挿入および抜去時には直線状態であり、腹腔など比較的広い空間において折れ曲がり変形し多機能化を実現するもので、直列に配列した折れ曲がる2つの筒状パーツとシャフトから成り、体外から超弾性合金製のワイヤーを用いて牽引することにより変形する。変形後に2つの筒状パーツにより立体視をしながら鉗子を用いて作業できることを基礎的実験により確認している。
|