2009 Fiscal Year Annual Research Report
MRIを用いた生体深部組織の局所粘弾性率分布測定システムの開発と臨床応用
Project/Area Number |
20300151
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
菅 幹生 Chiba University, 大学院・工学研究科, 准教授 (00294281)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小畠 隆行 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, チームリーダー (00285107)
中村 玄 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (50118535)
山本 隆夫 群馬大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80200814)
藤原 宏志 京都大学, 大学院・情報学研究科, 助教 (00362583)
|
Keywords | 粘弾性率分布 / 磁気共鳴画像装置 / elastography / MRI / MRE / 加振装置 / 粘弾性 |
Research Abstract |
本研究の目的は,生体深部組織の局所粘弾性率分布を非侵襲的に測定可能なシステムを実現し,その性能を実証すると共にヒトを対象とした実験によって臨床応用への適用可能性を検討することである。 当該年度の成果の1つ目は外部加振装置によって弾性体内部に発生させた弾性波を画像化するMREパルスシーケンスに関するものである.MREパルスシーケンスにより得られる弾性波画像に画像解析手法を適用することで剛性率分布を推定するが,弾性波画像には単一周波数の剛性波のみが表れていることが前提条件となっている.実際に取得できる弾性波画像には,外部加振装置の振幅特性に従った高調波成分を含むため,推定された剛性率分布に誤差が生じる.このような問題を解決するために,単一周波数の弾性波のみを画像化可能な振動増感傾斜磁場を設計するプログラムを作成し,実験により有効性を確認した.成果の2つ目は撮影対象に弾性波を発生させるためのヒト用外部加振装置の開発である。昨年度開発した集束型外部加振装置では,振幅が不十分な場合があったため,音圧型の加振装置を構築した.本音圧型の加振装置は,周波数が125Hz以上では圧電素子と同程度の振幅特性でありながら2倍以上の振幅を発生させることができた.成果の3つ目は,圧縮性物体を縦波加振したときに発生する弾性波に対して適用可能な物理モデルに基づく画像解析手法を開発したことである.計算機シミュレーションと、ゲルを用いた実測実験によって得られた弾性波画像に対して物体の圧縮性を考慮した画像解析手法を適用することで,従来法と比較して推定精度が向上することを確認した.
|
Research Products
(30 results)