2008 Fiscal Year Annual Research Report
セルパターニングのための超並列オンチップ細胞操作システムの開発
Project/Area Number |
20300156
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
柴田 隆行 Toyohashi University of Technology, 工学部, 教授 (10235575)
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Keywords | マイクロマニピュレータアレイ / セルパターニング / 細胞操作 / 細胞機能解析 / マイクロニード / MEMS / ナノバイオテクロノジー |
Research Abstract |
本研究では、マイクロチップ上での高精度な細胞操作ならびに高度な細胞ネットワーク機能解析を実現するために,細胞を所望の3次元空間へ超並列・超高速に配列制御(セルパターニング)するための"超並列オンチップ細胞操作システム"の開発を行うことを目的としている.得られた成果は以下のとおりである. 1. 吸盤型マイクロニードルの作製 1) MEMS技術をベースとして,細胞操作用マイクロマニピュレータアレイとして利用するための吸盤型マイクロニードルアレイの作製プロセスを開発した.シリコン(Si)の深堀エッチング(DRIE)の際に,ノッチング現象を積極的に利用することで,中空構造を有するSiO_2製マイクロニードルの先端部に吸盤形状をもつ構造体を一体形成する技術を確立した. 2)一例として,吸盤直径11.6μm,ニードル先端部の内径4.7μm(肉厚1μm),長さ30μm,ピッチ50μmのSiO_2製の吸盤型マイクロニードルアレイの作製が可能となった. 2.吸盤型マイクロニードルの微粒子捕獲性能 1)細胞を模擬したポリスチレン製の微粒子(平均粒径9.9μm)の捕獲実験を行い,作製した吸盤型マイクロニードルアレイを用いて微粒子の捕獲が可能であることを示した.さらに,約93%(標準偏差6.4%)の高い確率で微粒子の捕獲が可能であることを実証し,細胞単位での高精度なセルパターニングが実現できる可能性を示した. 2)ポリマー微粒子の捕獲過程の動的観察ならびに数値流体解析(CFD)を行い,微粒子の捕獲過程(微粒子の速度と軌跡)を考察し,作製したデバイスの性能を評価した. 3)捕獲性能に及ぼす微粒子の分散状態およびニードルの表面特性(濡れ性など)の影響を明らかにした.
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Research Products
(2 results)