2009 Fiscal Year Annual Research Report
マルチフォトン共焦点レーザー顕微鏡による蛍光分子糸球体機能解析
Project/Area Number |
20300163
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
仲本 博 Kawasaki Medical School, 医学部, 助教 (10299183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 康夫 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (10152365)
矢田 豊隆 川崎医科大学, 医学部, 講師 (00210279)
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Keywords | 腎症 / 可視化 / 糖尿病 / 共焦点顕微鏡 / 濾過 |
Research Abstract |
目的:本研究では、腎症の病態ラットを用いて生理的条件下(in-vivo)における濾過機能を経時的に解明することを目的とする。従来、腎微小循環の可視化については、摘出サンプルによるか病的な病態モデル等を用いたものに限られていた。我々のグループは、CCD生体顕微鏡を開発することにより、ノーマルな実験動物を用いてin-vivo観測での腎微小循環の可視化への道を独自に開いて来た。しかし、血管内皮や血球などサイズが10ミクロン程度の細胞の詳細な観察は困難であった。 結果:早期糖尿病は、hyperfiltrationを呈し、コントロールラットに比して、低分子量の3k、10kのデキストランでは差はないが、より大きい分子量の40k、70kのデキストランは多く濾過されており、その程度は8週モデルで著しくなっていた。つまり、糖尿病の罹病期間が長くなるにつれて、糸球体におけるアルブミンと同サイズの分子の濾過も増化するので、糸球体濾過機能の障害が糖尿病早期から生じており、その程度が、増悪して行くことを意味する。 結論:糖尿病早期のhyperfiltrationを可視化することが出来た。糖尿病の早期からすでに蛋白濾過の障害が生じており、罹病期間が長くなるにつれ、その障害も進行すると考えられた。
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Research Products
(7 results)