2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20300167
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小畠 英理 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 准教授 (00225484)
|
Keywords | RNA解析 / 生体機能分子プローブ / ルシフェラーゼ / ARM-ペフチド / 構造変化 |
Research Abstract |
本申請課題は、細胞内で発現している特定RNAを時空間的に定量解析することを目的としている。このために、特定RNA配列を認識して適切な三次構造を形成するRNAプローブ、およびRNAプローブとの結合による構造変化を介して活性のon-off制御が可能なタンパク質プローブを設計する。この2種類のプローブを細胞内に導入し、細胞内の特定部位で特定RNAの濃度に応答して起きる発光活性変化をリアルタイムに追跡できるシステムの構築を目指す。 本研究では酵素の発光シグナルを指標とした高感度RNA検出法を開発するにあたり、RNA結合時におけるpeptideの構造変化を利用した分子内酵素活性回復による検出原理に基づいて系の構築を進めた。構造変化を示すRNA結合peptide(ARM-peptide)の両末端に発光酵素分割断片を連結した新規組換えタンパク質を構築し、hybridized-complexへの結合に伴う分割断片間の距離変化に基づいた酵素活性回復による検出を行った。前年度に引き続き以下の手順で実験を進め、成果をあげた。 遺伝子工学的手法を用いてRNA結合peptide-ルシフェラーゼ分割断片の融合タンパク質を作製し、生体外翻訳系でタンパク質の発現を行った。タンパク質と転写合成したRNAとの結合をNative-PAGEによるゲルシフトアッセイによって確認した。またRNAを混合することによりhybridized-complexを作製し、タンパク質との結合時におけるルシフェラーゼ活性の変化を測定した。さらにARM-peptideとルシフェラーゼ分割断片の間に挿入するリンカーペプチドの配列、形成させるhybridized-complexの構造設計等にについて詳細に検討した。以上の諸条件の最適化により、RNA検出感度を大幅に向上させることができ、細胞内微量RNAを検出するための基礎的知見を得ることができた
|
Research Products
(4 results)