2008 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮前駆細胞の流血下捕捉による内皮化小口径人工血管:動物移植実験による検証
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20300171
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 武久 Kanazawa Institute of Technology, ゲノム生物工学研究所, 教授 (60142189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 剛 金沢大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60242492)
大竹 裕志 金沢大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60283131)
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Keywords | 生体材料 / 細胞組織 / 人工血管 / 生体力学 / 動物実験 |
Research Abstract |
本研究では、拍動圧に感受して脈動し、生体血管と力学的適合する骨格基材(Mechano-Active Scaffold)とその成型加工技術、これらの開発してきた要素材料と要素技術をより高精密化し、流血下で他の大量に存在する血液細胞(血小板、白血球)の接着は完全に阻止し、内皮前駆細胞のみを選択的に捕捉し、経時的に内皮細胞への分化、増殖、単層形成化による新しい血管再建技術の設計概念、作動原理を提出し、そのプロトタイプ・デバイスを作成・動物実験で検証し、全く困難とされていた小口径人工血管の臨床応用に、極めて高い可能性を与えるシステムを世界で初めて実証することにある。 現在、動物実験に着手し始めているが、20年-21年度で精力的に動物(ミニブタ)〔短期(1週間)から長期(1年)〕の移植を行い、前駆細胞の接着の有無、内皮化および抗血栓を期間毎に調べ、内腔層設計の手直し改良を行う。特に、内腔層のコーティング操作、光硬化操作は自動装置を新しく考案し、手作業での製作を省いて再現性を高める。具体的には、 (1)動物移植実験(金沢大・心肺外科:渡邊教授、大竹講師): 19年度の充分なる予備的検討より、ミニブタの頸動脈(内径3-4mm)にVEGF固定化コンプライアント人工血管を移植し、経時的に摘出する。上記の移植期間は1週間、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月とし、各n=5の移植実験を行った。 (2)動物実験の評価(金沢大:渡邊教授、大竹講師、金沢工大:松田、柚木): Flk-1、Tie-2、CD34、AC133等により接着細胞を免疫染色し、蛍光顕微鏡により前駆細胞および分化した内皮細胞を検出する。 走査電子顕微鏡にて血栓形成、血小板の付着等を検出する。 前駆又は分化した内皮細胞と同定された場合は、Reat-time PCR法によって分化度の同定を行った。 (3)人工細胞外マトリックスの最適化1ヘパリン徐放量、VEGF固定化量および固定化法の改良(金沢工大グループ)。 (4)コーティング:光硬化の自動装置の製作。コーティング濃厚溶液を圧入する自動装置であり、可視光照射は高強度装置(市販)に外径1mmのガラス棒を先端に有する照射部を搭載した。
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Research Products
(8 results)