2012 Fiscal Year Annual Research Report
造影剤濃度と被ばく線量の低い重粒子線励起二波長パルスX線による血管動画撮影
Project/Area Number |
20300175
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小栗 慶之 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (90160829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 純 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 准教授 (90302984)
堀岡 一彦 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (10126328)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 荷電粒子励起特性X線 / 陽子ビーム / 造影剤 / 動画撮影 / 二波長差分 / 高コントラスト撮影 / 電子増倍型CCDカメラ / 被ばく線量 |
Research Abstract |
異なる二種類の金属標的に小型加速器からの数MeVの陽子ビームを交互に繰り返し照射し,造影剤の吸収端前後の二種類の波長(エネルギー)を持つ準単色パルスX線を発生する.これらの異なる波長のX線で撮影した画像の差分を取って造影剤の像のみを抽出することにより,低造影剤濃度,低被ばく線量でコントラストが高いX線動画撮影を行う技術の実現可能性を調べた.造影剤を注入した試験用ファントムを動かしながらこの動画撮影実験を行い,その性能評価を行った.これらの結果より,このアイデアを患者にやさしい高コントラスト低被ばく医療用X線撮影技術として実用化するための課題を見出すことを目的とした. まず2.5 MeVの陽子ビームで,異なる二種類の金属(ジルコニウムとニオブ)を取り付けた回転式標的を照射し,X線検出器でその強度とエネルギースペクトルの測定を行った.発生するX線の時間分解測定を行ってその時間構造を調べ,実際にエネルギーの異なる準単色パルスX線を10 Hzまでの周波数で交互に発生できることを確認した.次に冷却型高感度X線CCDカメラを照射用真空容器に取り付け,それぞれの金属標的から発生するX線を用いて動画撮影実験を行った.被写体としてゴム製摸擬心臓にストロンチウム造影剤を注入した水ファントムを用いた.模擬心臓内部に造影剤水溶液を出し入れして膨張・収縮させ,異なるエネルギーのX線で交互に透過画像を撮影した.時間的に隣り合うX線エネルギーの異なるフレーム同士を画像的に差し引き,造影剤のみを抽出した動画を作成した.被写体までの距離,光学的拡大率等の条件を調整して画質・画像強度の最適化を行った.またファントム内の造影剤濃度を変化させ,撮影可能な濃度の下限を調べた.これらの作業により最適なX線発生条件,撮影条件を確定してシステムの総合的性能評価を行い,実用化のための今後の開発課題を明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)