2009 Fiscal Year Annual Research Report
児童生徒のライフスタイル改善と体力向上プログラムの学校教育への適用とその評価
Project/Area Number |
20300205
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Research Institution | International Budo University |
Principal Investigator |
鈴木 和弘 International Budo University, 体育学部, 教授 (20327183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西嶋 尚彦 筑波大学, 人間総合科学研究科, 准教授 (50202239)
小澤 治夫 東海大学, 体育学部, 教授 (60360963)
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Keywords | ライフスタイル / 体つり運動 / 共分散構造分析 / 比較実験授業 / 新体力テスト / 低体力者 / 歩数 / 小中学生 |
Research Abstract |
【研究の目的】 本研究は,児童生徒を対象にライフスタイルの改善及び体力向上を図るためのプログラムを学校教育活動全体に適用し,その効果を検証していくことをおもな目的とした. 【研究の成果,意義等】 研究目的を達成するために,昨年度から継続して以下の内容で構成されたデータ収集を小中学生,約2000名を対象に実施した.1.体格及び新体力テスト,体脂肪率2.運動習慣とライフスタイル調査(16項目)3.中学生の生活・健康関連実態調査(改訂版79項目)4.歩数測定(定点および1週間継続).さらにデータ収集と並行して,体つくり運動を中核とする授業実践プログラムを開発するとともに,ライフスタイル改善のための資料を作成し,協力校での実践や講演,出前授業を行った. 平成21年度は,蓄積された縦断的データをもとに低体力者に着目し,彼らの体力の推移とこれに関与するライフスタイル諸要因の関連を因果構造分析によって明らかにした.また新たに体力の基礎となる走運動に着目し,小学校低学年を対象に実験授業を試み,基礎的データを収集した.これら一連の研究を通して得られたおもな成果は以下の通りであった. 1.3年間の縦断データ(小学生)の追跡から,低体力者では朝食摂取状況の改善が体力の向上に影響を及ぼすとともに,基本的生活習慣の優れている者はその後の体力の向上率が高いことが示された. 2.小学校低学年を対象とした8時間配当の走運動における比較実験授業から,走動作や走タイム(50m走)で有意な変化が誘められた.特に,走能力低位群の変化が顕著である 以上の成果の一部を関連学会等で発表するとともに,専門学会誌へ投稿し原著論文として採択された.本研究の意義は単なるデータ収集にとどまらす,挙校教育のニーズに応える教材開発や資料を提供したことにある.
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