2008 Fiscal Year Annual Research Report
新しい概念の抗酸化物である水素を摂取することによる生活習慣病予防への新展開
Project/Area Number |
20300230
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
太田 成男 Nippon Medical School, 大学院・医学研究科, 教授 (00125832)
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Keywords | 水素 / 抗酸化物質 / 酸化ストレス / ミトコンドリア / 生活習慣病 |
Research Abstract |
私たちは、水素分子は新しい概念の抗酸化物として優れていることを報告した(Ohsawa I, et al, Nature Medicine, 13,688,2007)。酸化ストレスは生活習慣病の原因のひとつであることが明らかにされている。本研究では、飲用水に含まれる水素を摂取することによって生活習慣病を予防する効果を明らかにすることを目的としている。糖尿病モデルマウス、肥満モデルマウス、動脈硬化マウスなどの生活習慣病モデルマウスを用いて、水素水の飲用により改善される症状を明らかにした。 ApoE欠損マウスは動脈硬化モデルマウスである。そこで、ApoE遺伝子欠損マウスに水素水またはコントロール水を4ヶ月間投与した。水素水は1日1回飽和水素水を給水瓶に充填し、自由摂取にて行った。心臓の大動脈洞組織切片をマウス1匹あたり10枚作成し、Oil-Redで染色し、陽性部位の面積を合計することにより病巣での脂肪沈着量を詳細に評価した。結果は、ApoE欠損マウスで動脈硬化が促進されていたが、水素水を飲ませたApoE欠損マウスでは有意に動脈硬化が抑制されていた。また、酸化ストレスマーカーである4-hydroxynonenalを免疫染色にて評価すると水素水を飲ませたマウスでは有意に減少しており、酸化ストレスの軽減により動脈硬化が抑制させたことが伺えた。この動脈硬化抑制効果は、他の抗酸化物質と比べると動脈硬化抑制効果は顕著であった。 糖尿病モデルマウスとして、レプチン受容体欠損マウスを用いた。このマウスは食欲が制御できたいため過食となり、肥満となり2型糖尿病を発症させる。このマウスに水素水を飲ませると血糖値が低下することがわかった。
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Research Products
(9 results)