2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20300234
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 哲 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (10293888)
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Keywords | 高齢者 / ひったくり / 不安感 / 歩行空間 |
Research Abstract |
2009年度は、前年度の調査をもとに、ひったくりに対する不安や安心の理由とひったくりの発生する場所の関係をベイジアンネットワークを用いて分析し、人通りが多くてひったくりに対しては安心である、と感じられる場所でひったくりの発生が高く、安心な場所でのひったくりの発生という矛盾する状況が起きていることを明らかにした。この結果を日本建築学会計画系論文集に投稿し、現在審査中である。また、調査対象地の自治会を対象にこの結果の報告会を開いた。 また、ひったくりに対する不安・安心の理由が地域内のどの道路で主に発生しているのかについてコレスポンデンス分析を行い、各道路と不安・安心の理由をクラスタリングして、各クラスタ毎の道路の特徴の分析も行った。この部分は計画書から更に追加して実施した部分である。特に各道路の長さや道路幅、歩道の有無、歩道幅、道路に面する空地や建物種類までは分析を行い、ひったくりの発生の割合が最も高い道路のグループでは、6つの理由で安心を感じており、道路長さが平均85mと10のグループの中でも最も長く、また道路長さに対する空地・駐車場が面する長さの割合が11%と最も少ないとの結果を得た。さらに対象道路で撮影した全方位画像の画像内に写る要素のデータ処理も続けている。 ひったくりの不安・安心の各理由が発生していた道路のうち、ひったくりが発生していた道路を中心に、昼と夜の静止画の画像各20枚を撮影し、2008年度調査に協力していただいた中から40名を再度被験者として、画像内のどの要素を見ているときにひったくりに対する不安を感じているのか、についてのアイカメラを用いた実験調査を実施した。このデータ処理を続けており、2010年度にはこのデータ分析を継続予定である。
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