2008 Fiscal Year Annual Research Report
抗酸化食品による動脈硬化予防作用に関する多面的研究
| Project/Area Number |
20300244
|
|---|
| Research Institution | Ochanomizu University |
|---|
Principal Investigator |
近藤 和雄 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (30153711)
|
|---|
| Keywords | 抗酸化物質 / ポリフェノール / カロテノイド / 動脈硬化 / 血管内皮細胞 / マクロファージ / 果実 |
|---|
| Research Abstract |
本研究では、抗酸化物質(ポリフェノール、カロテノイド等)の更なる動脈硬化予防作用を明らかにするため、「血管内皮機能障害」、「脂肪細胞の肥大化に伴う炎症反応」、「マクロファージの活性化」に対する抑制機序を検討することを目的としている。
初年度である本年度は、血管内皮機能障害とマクロファージの活性化について、検討を行った。
まず、血管内皮機能に対する影響を、果実(レモン、ライチ)、葉物野菜(シソ、サツマイモ葉部)に含まれるポリフェノールについて検討した。その結果、レモン、ライチ、シソ、サツマイモ葉部の抽出液は血管内皮細胞を介したLDLの酸化を抑制し、さらにレモン、ライチから抽出したポリフェノールは血管内皮細胞への単球の接着を抑制することが明らかとなった。
また、マクロファージの活性化に対する影響を、ポリフェノール(レモン、ライチ)、カロテノイド(アスタキサンチン)、紅麹について検討した。その結果、レモン、ライチポリフェノール、アスタキサンチンにおいて、プラークの破綻を惹起するMMP-9の活性抑制作用が認められた。さらに、アスタキサンチン、紅麹においては、酸化LDLの取り込みに関与するスカベンジャー受容体の発現を抑制することが明らかとなった。
現在、それぞれの作用について、PKC経路やMAP kinase経路、NADPH oxidase活性に及ぼす影響を検討し、作用メカニズムの解明を目指している。
|
Research Products
(61 results)
