2009 Fiscal Year Annual Research Report
脳内アミノ酸バランス異常による認知症発症機構の解明
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20300245
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
中川 敏幸 Gifu University, 大学院・医学系研究科, 教授 (00271502)
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Keywords | プレセニリン / ガンマ-セクレターゼ / アルツハイマー病 / オートファジー / GCN2 / food intake experiment / 加齢 / ロイシン |
Research Abstract |
【目的】高齢化社会の現代において、認知症の発症率は高く、日本における発症者は約160万人と推定されている。その中で、アルツハイマー病は120万人を超え、急速に増加している。しかし、治療法や予防法が確立していないため、介護による経済的および人的負担が増大し、社会問題になっている。アルツハイマー病の病態として、アミロイド説が有力であり、アミロイド-βは神経毒性を示す。しかし、明らかな遺伝子変異を伴わないアルツハイマー病が90%以上であることから、アミロイド-β産生亢進に関与する分子機構の解明を目指した研究が、世界中で進められている。そこで、研究代表者らは、必須アミノ酸バランスの乱れにより、ストレス応答シグナルが活性化され、アミロイド-βの産生が亢進することを世界に先駆けて明らかにした(BBRC 2007)。 本研究では、この先行研究を発展させ、生体脳におけるアミノ酸バランスとアミロイド-β産生との関連性を解明し、新規の治療薬および予防法開発の基盤となる知見を得ることを目的とする。 【研究実績】 a) マウス加齢脳におけるアミノ酸センサーシグナル分子とオートファジー関連タンパク質の発現の変化をウェスタンブロット法にて明らかにした。 b) 加齢マウスにロイシン欠乏食を与え(Food intake experiment、毎週1回実施、1年間継続)、脳内にアミノ酸バランス異常状態を持つマウスを作製した。 以上の成果に一部は、論文(Autophagy, 6 : 3, 345-352, 2010)として発表した。
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