2009 Fiscal Year Annual Research Report
集合知形成を教育目標とする国際間同時双方向遠隔授業の実用的方法の開発
Project/Area Number |
20300274
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
永岡 慶三 Waseda University, 人間科学学術院, 教授 (90127382)
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Keywords | 遠隔教育 / 異文化コミュニケーション / 集合知 / 国際間同時双方向遠隔授業 / ブロードバンドネットワーク / コンセプトマッピング |
Research Abstract |
本研究の目的は,国際間同時双方向遠隔授業において集合知形成を教育目標とする異文化コミュニケーションの授業スタイルを提案することである. 本研究では国際間通信と国内間同時双方向通信の二つのステップでの実験を計画し,本年度は,遠隔地における集合知の形成に対するモデルを形成するべく,異なる形態で二度の国内間三大学(早稲田大学,東京理科大学,北海道大学)における実験・調査を行った. 2009年7月には,コンセプトマップを用いて集合知を形成するためのツールを開発し,本ツール上でモデレータの影響下における集合知形成について調査した.学習者はコンセプトマップの形成において限定的な操作しか行えず,従来型の交流で行われる議論を重視することとなったが,本実験において学習者はコンセプトマップを形成する操作に強い興味をもったことが,実験後のアンケートから判明した.2009年11月の実験では,学習者がコンセプトマップを形成する主体となり実験を行った.結果として,モデレータなしにもコンセプトマップを作ることができ,各人の意見が反映されたコンセプトマップが形成された. 国際間同時双方向遠隔授業の実施に関しては,昨年度はオーストラリア・パースEdith Cowan大学をカウンターパートとして,北海道大学との間での実施計画を策定したが,当初1月あるいは2月に準備を重ねたにもかかわらず,両校の都合を結局合わせることができず,新年度へ延期することとなった.題材としては異文化コミュニケーションを想定して,国民性や文化の違いに基づく意見の相違を通して集合知の形成を目指すものである.
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Research Products
(17 results)