2010 Fiscal Year Annual Research Report
教師の専門性を継続的に発達支援する学校学習システムに関する実証的研究
Project/Area Number |
20300275
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
野嶋 栄一郎 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (20000086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生田 孝至 新潟大学, 教育人間科学部, 教授 (20018823)
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Keywords | 校内研修 / 職能発達 / 学校システム |
Research Abstract |
(1)教師の活動記録に対する管理職教員の評価の分析 この研究は、教師が日常の教育活動を記述している活動記録(これを週案とよぶ)に、月2回の頻度で教頭、校長の順に学校管理職教員が評価コメントを加える作業が、定例的に行われていることに則り、この資料をもとにして学校管理職が教師の1人ひとりに教師の成長を促す情報を提供しているものと考え、各各の管理職がそれぞれの職分に応じて、個々の教師にフィードバックする情報の役割と教師の成長との関係を垣間見る分析を行った。実際に分析対象としたものは、年度の4月から10月の7カ月のデータである。その結果、校長は教師の生涯的な成長・発達という観点から長期的な視野による評価を実行しているのに対し、教頭は現状の教師の持つ具体的な問題解決という短期的な視野からの評価を中心に実践していることが明確になった。このことから、北条小学校においては校長および教頭が教師の1人ひとりの成長に週案の評価という形で直接的に深い関わりを持っていることが明らかになった。 (2)北条小学校の研究を通して浮かび上がってきた1つの学校モデルとして、児童生徒の教育・成長を促す機能と、教師の成長を促す機能の2つを同時に併せ持ち、かつそれらの目的を実現している循環型学習システムを内包したモデルが浮かび上がってきた。これらの詳細については、現在モデルの確立を模索しており、最終年度である次年度にその見解をまとめる予定になっている。
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Research Products
(3 results)