2008 Fiscal Year Annual Research Report
ウェブ教材への自由書き込みと共有技術を用いた授業支援電子化教室ソフトの開発
Project/Area Number |
20300277
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Research Institution | Toyo Eiwa University |
Principal Investigator |
柳沢 昌義 Toyo Eiwa University, 人間科学部, 教授 (30319008)
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Keywords | 教育工学 / ネットワーク / 電子黒板 / 協調学習 / FD |
Research Abstract |
平成20年度は、まず研究の手始めとして、黒板を使用した教育の意義について、黒板の歴史からさかのぼって調査研究を行った。歴史を調査し、当初、教員が黒板に何を望んだのか、そして、現在、小学校からの教育現場において、黒板が授業にどのように活用されているのかを文献調査を行った。さらに、電子黒板(SmartBoard)を販売している企業へ調査に出かけ、実際の電子黒板のさまざまな機能を実際に使用して調査した。また、実際にひとつの電子黒板を購入して、それを大学の授業内で使用し、大学の授業において、電子黒板が果たす役割について調査を行った。また、大学生における電子黒板利用の開発の要件分析のために、大学生が黒板に対して抱く印象評価を行った。さらに、大学における教員の黒板利用の実態を、実際に授業中の黒板を撮影することで調査を行った。これについては、電子黒板におけるPowerPointなどによる情報提示と黒板よる直接板書がどのような心理的そしてノート作成において影響を与えているかを比較調査することができた。これによよって、大学生にとっては、もはや黒板による情報提示は、ゆっくり板書されることによりノートが確実にとれるといった試験対策として、あるいは、小学校以来からの学習の習慣でしかないことが分かった。また電子的に情報を提示される場合には、学生は、その情報のコピーを試験対策などの理出でほしがるため、資料配布を別途必要とすることや、提示情報の情報量過多・および早い情報提示速度による認知負荷がおきていることも分かった。このことから電子黒板をさらに発展的に利用するために、様々な課題が判明し、次年度以降の開発のための要件を見出すことにつながった。
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Research Products
(3 results)