2011 Fiscal Year Annual Research Report
ウェブ教材への自由書き込みと共有技術を用いた授業支援電子化教室ソフトの開発
Project/Area Number |
20300277
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Research Institution | Toyo Eiwa University |
Principal Investigator |
柳沢 昌義 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 教授 (30319008)
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Keywords | 巨大スクリーン / 学生代表アバター / モバイル端末 / 可視化 / 一斉授業 / Board Mediated Communication / 電子黒板 / 教室 |
Research Abstract |
平成23年度は、今まで模索してきた各種研究を統合し、ひとつの大きなシステムへとまとめあげた。本研究はiRoom構想のもと、黒板を介した学生と教師のインタラクション(BMC、Board Mediated Communication)を目指し、大きな電子黒板スクリーンと学生の所有するモバイル端末との間の通信と、その可視化に成功した。 まず、横6.64m×高さ2.49mの巨大スクリーン上に電子黒板ユニットを取りつけ、研究当初目指していた教室の壁一面の電子黒板環境を構築した。 次に、学生とのインタラクションとして、以下の5つの機能を実装した。1)学生のつぶやきを電子黒板上に流れるようにすること2)学生から収集したアイディアを画面に表示し、電子黒板上で操作できるようにしたこと3)学生のつぶやきと質問をグラフィカルに「学生代表アバター」として表現し、アニメーションを用いてフレンドリーに表現したこと4)付箋紙をもちいたボードプレゼンテーションをソフトウェア的に実装したこと5)黒板と一体化したレスポンスアナライザーを実装したこと6)学生の態度、感情、状態を可視化するツールを実装したこと、以上である。 研究の当初の目的では、学生によるWeb教材へのアノテーションの共有化と可視化を目指したが、研究課程で一斉授業におけるWebの位置づけが変わり、Web教材を一斉授業で使用するよりも、Web教材を大きく提示し、それに対して、学生が文字ベースではあるが自由に、気楽に発言できる仕組みを実装でき、当初の目的よりも自由度が高いシステムが構築できたと考えている。また、ボードプレゼンテーションの実装により、従来の一斉授業で問題となっていた、コンテンツの一覧性の問題を解決する新しい手法を提案することができた。 実際の授業で評価実験を行ったところ、受講生からは高い評価を得ることができ、今後、本研究で作成された各種システムを広く授業で活用し、実証実験研究の段階へ進むことを予定している。
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Research Products
(6 results)