2009 Fiscal Year Annual Research Report
タンジブルユーザインタフェースを用いた複合現実型実験室(MR実験室)の構築
Project/Area Number |
20300279
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Research Institution | 熊本高等専門学校 |
Principal Investigator |
岩崎 洋平 熊本高等専門学校, 建築社会デザイン工学科, 助教 (90442483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 壮平 熊本高等専門学校, 機械知能システム工学科, 助教 (00442484)
小薗 和剛 熊本県立大学, 総合管理学部, 講師 (30381015)
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Keywords | ヒューマンインターフェース / タンジブルユーザインタフェース / 複合現実感技術 / 仮想電気実験 |
Research Abstract |
本研究は,複合現実感(MR)技術およびタンジブルユーザインタフェース(TUI)を利用して,より安全でかつ効率良く学習できる実験環境を提供するとともに,MR環境の有用性と教育効果に関する評価を行うことを目的とする.平成21年度は,MR実験室の環境構築およびMR実験室用の実験コンテンツの作成を行い,その評価を行った. 1.MR実験室の構築 昨年度の検討をもとに,実際にMR実験室(MRを用いた実験環境)を構築した.本MR実験室では,机上のマーカをUSBカメラによって認識し,その上にCGで表現した仮想実験機器や導線および実験結果などを重畳表示することにより実験を行う.机上への表示には超短焦点プロジェクタを用いる.またコンテンツによっては通常の液晶ディスプレイやヘッドマウントディスプレイも用いることとした. 2.実験コンテンツの作成 MR実験として,オームの法則実験(電気実験)および波の観測実験(物理実験)の2つのコンテンツを作成した.オームの法則実験では,実験機器やその値,導線をCGで表現し,机上に重畳投影する.これにより機器の結線や値の変更といった実験手順をMR環境下で実現した.波の観測実験コンテンツでは,マーカをTUIとして使用することで,MR環境下でのインタラクションを実現した.これにより,対話的に波の合成や独立性を観測することを可能とした. 3.実験コンテンツの評価 波の観測実験コンテンツの評価実験を行った結果,次の点においてMR実験の有用性が確認できた.(1)導入教育などにおいて重要である実験に対する関心・興味の向上に高い効果がある.(2)通常では見ることのできない現象の可視化およびCG表現を用いて分りやすく提示することによって,効率的な学習を行うことができる.
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Research Products
(3 results)