2010 Fiscal Year Self-evaluation Report
Delegate pointers for remote collaboration support
Project/Area Number |
20300280
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Educational technology
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Research Institution | Chiba University (2009-2011) National Institute of Multimedia Education (2008) |
Principal Investigator |
OSAWA Noritaka National Institute of Multimedia Education, 大学院・融合科学研究科, 教授 (30251721)
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Project Period (FY) |
2008 – 2011
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Keywords | 分散協調教育システム |
Research Abstract |
多人数が参加し、相互に通信が可能な学習環境において、多人数の協調を支援する委任ポインタを提案し、その機能を有する遠隔協調学習支援システムを開発する。そのシステムを用いて委任ポインタの効果および有効性を実験的および実践的に検証する。委任ポインタ(delegate pointer)は、個々のテレポインタの制御者(所有者)が自らのテレポインタの制御権を他者に委任する(「ポインタの重み」を投票する)機能をもったポインタである。他者のテレポインタの上で自分のマウスカーソルをクリックする操作による委任(投票)を基本とし、投票を行うことによって、投票先のテレポインタに重みが移動し、自分のテレポインタは表示されなくなる。 (1)システム開発 Webブラウザで動作するAJA(Asynchronous JavaScript and XML)技術を利用した2次元ポインタ、線画描画の多地点での共有機能を有し、委任ポインタ機能をもったシステムを実現する。さまざまなポインタ表現を選択可能とし、委任制御に少なくとも入れ子型委任、単層型委任を可能したシステムを開発する。 (2)被験者実験評価 委任ポインタの効果および有効性を検証するために開発したシステムを用いた被者実験を実施する。ポインタの重みに応じて、ポインタの大きさ、色、透明度等の属性をどのような関数を基に変化させるのが適当かを研究し、委任ポインタ表現の特徴を明らかにする。また、合意形成課題を完了するために必要とした時間測定および質問紙調査によって委任ポインタの特徴を明らかにする。課題として、合意形成を必要としないものと合意形成を必要とするものを用意し、合意形成を必要としない課題では、委任ポインタが悪影響を与えないかを検証し、合意形成を必要とする課題では、委任ポインタが合意形成の支援および促進に効果があるかを評価する。 (3)実践的評価 東南アジアを中心とする国々(マレーシア、タイ、インドネシア、フィジーを予定)との間で日本語教育の実践を行い、開発したシステムおよび委任ポインタの実践的評価を行う。また、委任行動やポインタ操作には国民性などが反映することが考えられるので、それらの差異が存在するのか否か、あるとすればどのような違いがあるのかを分析、検証する。海外との通信手段としては、超高速インターネット衛星WINDS の衛星回線を利用する予定であり、研究代表者らはWINDS の利用実験が認められ、衛星回線の利用が可能であった。
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