2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20310008
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松見 豊 Nagoya University, 太陽地球環境研究所, 教授 (30209605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 智喜 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教 (40377784)
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Keywords | 二酸化炭素 / 気球計測 / 地球温暖化 / 赤外吸収 / 温室効果気体 / 気球センサ / 機器開発 / 高度分布 |
Research Abstract |
気球搭載用の二酸化炭素計測装置の開発を行った。汎用小型センサメーカーである矢崎製作所と協力して行った。構造は簡単で、120mmの光吸収セルの一方に赤外光源を置き、もう一方に2つの受光器を並べた。受光器の前には4.3 μmと4.0 μmの波長のバンドパスフィルターが設置した。前者が二酸化炭素の光吸収波長に相当し、後者が光吸収のない波長に相当する。大気圧で試験した限りでは、60秒積算で2 ppm程度の精度を持つ段階まできてた。赤外光源の改良、光吸収セル内面の処理、受光器の信号処理の改良を行った。また、低圧での試験や温度試験も行った。気球の10 kmまでの1時間弱の飛行時間にセンサの測定のドリフトが十分小さいようにする必要がある。内部の光源などから出る発熱と外気温の変化が、センサの温度を変える要因となる。光源自身の温度変化は輝度や発光スペクトルの変動をもたらし、気体の吸収測定セルの温度変化は光吸収強度の変動をもたらし、受光センサの温度変化は光感度の変動をもたらす。そのいための対策として、一定の温度に保つためにアイスノンのような相転移を利用した一定温度を保つ蓄熱材に密着させて温度を一定に保つことを工夫した。本研究の気球による二酸化炭素の測定高度の高度範囲は地上から10km程度を想定して開発を進めた。高い高度になって大気の圧力が減少すると二酸化炭素の混合率が一定としても、絶対濃度が減少し、光吸収が減るので測定精度を保つのが難しいが、高度10 km程度であれば大気圧が地上の1/5程度になるだけなので、それほど混合率測定値(ppm)の精度が落ちないので、当初の測定器には、圧縮ポンプなどをつけずに、大気を小さな循環ポンプで光吸収測定セルへ送り込むことにしている。
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Research Products
(9 results)