2008 Fiscal Year Annual Research Report
地球環境負荷とモビリティ・ディバイドを回避可能な途上国大都市の土地利用・交通戦略
Project/Area Number |
20310024
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
林 良嗣 Nagoya University, 大学院・環境学研究科, 教授 (00133091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 英樹 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10212101)
加藤 博和 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (90293646)
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Keywords | 環境影響評価 / 環境政策 / 環境マネジメント / 途上国 / モビリティ・ディバイド |
Research Abstract |
途上国大都市において地球環境負荷とモビリティ・ディバイドの増大による持続性喪失を回避する交通・都市構造立案のためのベンチマークシステムを開発するために、以下の検討を行った。 1. 持続可能な都市・交通の関係把握 モータリゼーションの進展が都市の持続性に影響を及ぼす影響について、都市・地域発展へのボトルネック(経済)、モビリティ・ディバイドの拡大(社会)、エネルギー消費・CO_2等環境負荷排出(環境)の3つの観点を包括的に評価するフレームワークを提示した。発展途上国であるインド・デリー都市圏の地下鉄システムに適用したところ、1)モビリティの計測指標として一般化費用を適用することにより、モビリティと公平性の間の関係を明らかにした、2)アクセシビリティの指標として消費者余剰を適用することにより、アクセシビリティと公平性の関係を示した、3)エコロジカル・フットプリント手法を適用することにより、中心業務地区への地下鉄導入の環境影響に関して分析できた。 2. モータリゼーション・都市化による問題発生メカニズムのモデル化 モータリゼーション進展抑制効果のメカニズムを明らかにするために、日本の主要都市を対象に、1)可住地鉄道路線密度、2)自動車保有率、3)DID人口密度、4)舗装道路における自動車密度の各指標間の関連について分析を行ったところ、都市化が十分に進まない状態でモータリゼーションが進展した都市では、公共交通依存型都市への転換が困難であることを明らかにした。
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