2008 Fiscal Year Annual Research Report
省エネルギー、省コスト型ごみ焼却・リサイクルシステムの開発
Project/Area Number |
20310042
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高岡 昌輝 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (80252485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大下 和徹 京都大学, 工学研究科, 助教 (90346081)
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Keywords | ごみ焼却 / 焼却灰 / 飛灰 / 脱塩 / 水酸化ナトリウム / 省エネルギー |
Research Abstract |
本研究は、廃棄物処理施設に要求される1)投入人エネルギー・資源・コストの削減、2)有害物質の排出削減、3)最終残渣の有効利用を同時に満たす新たなごみ焼却の技術的システムを構築するものである。具体的にはセメント産業の焼却灰の受入れ容量及び将来的な受入れ基準に注目し、焼却灰を普通セメント原料化すること、及びダイオキシン類・重金属類等の有害物質が濃縮されている飛灰を中間的に焼却システム内で処理し、最終排出物としてはゼロとすることを目的としている。本年度は、飛灰洗浄プロセスにおける塩素の挙動解明のための研究および排ガス処理部におけるナトリウム系薬剤の適用時のダイオキシン類前駆物質の生成抑制に関する研究を実施した。飛灰洗浄プロセスにおいては、その洗浄段階における塩素の溶出傾向をイオンクロマトグラフにより定量的に追跡することとともに、大型放射光施設にて各条件における飛灰洗浄前後の塩素の化学状態分析をX線吸収微細構造分析により行った。その結果、飛灰洗浄時の難溶性塩素含有物の存在およびその割合と塩素の溶出挙動の対応を明らかにすることができた。排ガス処理部におけるナトリウム系薬剤の適用時のダイオキシン類前駆物質の生成抑制については、水酸化カルシウム系化合物を用いる場合に比べ水酸化ナトリウムを用いた場合は極めて高い生成抑制率を達成できることがわかった。ただし、同じナトリウム系薬剤でも炭酸水素ナトリウムについては、水酸化カルシウムよりもやや生成抑制率が高い程度であった。また、飛灰上でのダイオキシン類の生成機構およびナトリウム系薬剤添加時の生成抑制機構解明のため、大型放射光施設にて生成触媒である銅の挙動について実験的に検討した。
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Research Products
(8 results)