2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20310057
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
岡元 智一郎 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (60313566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 雅介 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (20107551)
黒木 雄一郎 長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (90324003)
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Keywords | ナノ結晶 / 通電加熱法 / フォトクロミック材料 / 発光材料 / 電極材料 / 酸化タングステン / 酸化亜鉛 / ニッケル |
Research Abstract |
21世紀の安全・安心・快適な社会の構築のために、従来の科学技術の限界を突破し得るナノテクノロジーの展開が注目されている。その鍵となるのは、高品質ナノ結晶の合成にある。これまでに、我々はセラミックスを通電加熱することにより、その表面や近接する基板上に良質なナノウィスカやナノチューブが効率良く大量に成長することを見出し、新たなナノ結晶合成手法として提唱してきた。そこで、本研究では、通電加熱下でのナノ結晶成長機構を解明し、高品質のナノスケール構造体を精度良く効率的に且つ大量に合成するためのナノ結晶合成技術の確立に向けた研究を行った。 タングステン線材を通電加熱することにより、線材近傍に配置したガラス基板上に球状および八面体状の酸化タングステンナノ粒子膜を堆積させることに成功した。また、得られる薄膜が近赤外域でフォトクロミック現象を示すことを見出した。薄膜作製時の印加電圧や通電時間、線材-基板間の距離を変化させることにより、輻射熱の要因である近赤外線の反射率を制御できることを見出し、断熱窓用薄膜としての応用を検討した。 亜鉛線材に電流を流すことにより、線材近傍に配置したガラス基板上にテトラポッド状の酸化亜鉛ナノ結晶膜を堆積させることに成功した。得られた膜からは、格子欠陥が関与した緑色発光は観測されず、バンド端発光のみが観測された。このことは、得られるナノ結晶膜の高い結晶性を反映しており、レーザーを始めとする種々のデバイスへの応用が期待できる。 ニッケル線材を通電加熱することにより、線材近傍に配置したガラス基板上に立方体状のニッケル/酸化ニッケルナノ粒子を堆積させることに成功した。また、得られるナノ粒子を水素還元することにより、酸化ニッケルに対するニッケルの割合を増加させることに成功した.積層セラミックス部品の内部電極材料としての応用を検討した。
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Research Products
(46 results)