2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20310059
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
天明 二郎 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (90334961)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 篤志 静岡大学, 電子工学研究所, 助教 (50402243)
|
Keywords | ZnO系混晶 / MOCVD成長 / 励起子 / ラジカル / ショットキーフォトダイオード |
Research Abstract |
ZnO系光半導体はバンドギャップ3.28eV、励起子結合エネルギー60meVと大きく新しい固体光源材料として期待されている。しかし、バンドギャップエンジニアリング、デバイスクオリティ、p型伝導性制御に関し問題があった。我々は、ラジカルを積極的に用いるRPE-MOCVD法を新たに開発し、可視から紫外に至るウルツ鉱Zn(Cd,Mg)0系薄膜を実現し、結晶構造、混晶組成のゆらぎの実験的、理論的解析を行なった。Mg組成25%からCd組成60%まで組成制御を可能とし、バンドギャップエネルギーでは3.7-1.9eVの範囲、即ちUVから可視全域に対応する。室温でのストークスシフトと低温での時間分解PLから求めた発光寿命のエネルギー分散から求めたゆらぎEoは約組成0.2で最大値をとることが解った。また、ZnCdO/ZnOの多重量子井戸構造の作製にも成功し、ブルーシフト、振動子強度の増強を確認出来た。実際に、量子井戸構造を内蔵するLEDを作製し、電流注入により緑色エレクトロルミネッセンス(EL)発光を実現した(K.Yamamoto,A.Hierro,E.Munoz,A.Nakamura,J.Temmyo,ZnCdO multiple-quantum-well green LEDs,6^<th> Intn.Workshop on ZnO and related materials,Changchun,China,Aug,5-7 2010,p81(oral))。また紫外受光デバイスに関して、H_2O_2を用いた表面処理ロセスを中心にPt/MgZnOショットキーデバイスの検討を進め良好なダイオード特性を得た。このように、RPE-MOCDVをベースとしZnO系混晶を用いた発光受光デバイスのフィージビリティを内外で初めて明らかにした。
|