2008 Fiscal Year Annual Research Report
スラブ光導波路分光法を用いたタンパク質の電子移動反応のその場測定
Project/Area Number |
20310065
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
松田 直樹 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 生産計測技術研究センター, 研究員 (10344219)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二又 政之 国立大学法人埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20344161)
|
Keywords | スラブ光導波路分光法 / タンパク質 / 電子移動反応 / 固液界面 / 紫外可視吸収スペクトル / 吸着過程 / ITO電極 / 速度論 |
Research Abstract |
本研究の目的は、固液界面に固定化したタンパク質の電気化学的活性を簡便に計測する手法を開発するとともに、界面に固定化したタンパク質を利用した新規なセンサー等のデバイス開発の指針を得ることである。そのためスラブ光導波路(SOWG)分光法を用いて紫外-可視域の時間分解吸収スペクトルのその場測定を行い、ヘモグロビン等のタンパク質のITO電極上に対する吸着過程を観察し、ITO電極とタンパク質間の電子移動反応を検討する。 平成20年度の主な研究成果は以下の通りである。ITO-SOWG分光法の高感度化や最適化を達成し、単分子層の1/10の表面被覆率でも350〜800nmの波長範囲で1ミリ秒以下程度の時間分解能の吸収スペクトル測定を行うことが可能なITO-SOWG分光装置を開発した。現在確認した限り、本装置では0.6ミリ秒の時間分解能で最大1,000枚の吸収スペクトルを測定することが可能であり、1秒以内の吸着過程や電子移動反応の速度論的考察が可能となった。1ミリ秒以下毎にSOWGセルに対する試料溶液の導入方法を検討し直すとともに、今後、ITO電極の電位を変化させて同様の測定を行いタンパク質の吸着反応のパラメータの電位依存性を検討する予定である。また、タンパク質やアミノ酸の吸着特性を、基板の表面電荷により制御するために、電気化学セルを形成し、表面増強ラマン・近接場ラマン分光により検討した。その結果、ローダミン色素や有機単分子膜のほか各種アミノ酸を、ITO系基板に強く吸着させ、その電位依存性を超高感度・超解像ラマンスペクトル測定により明らかにした。
|
Research Products
(21 results)
-
-
-
-
[Journal Article]2008
Author(s)
二又政之
-
Journal Title
07ICO3/ナノテクノロジー分野 科学技術・研究開発の国際比較 2008年度版(科学技術振興機構(JST))
Pages: 103-104, 110
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-