2009 Fiscal Year Annual Research Report
一分子DDSイメージングによる腫瘍滞留性ナノ粒子の新規開発
Project/Area Number |
20310067
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大内 憲明 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 教授 (90203710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粕谷 厚生 東北大学, 国際高等研究教育機構, 客員教授 (10005986)
武田 元博 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10333808)
河合 賢朗 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80513530)
甘利 正和 東北大学, 病院, 講師 (50400312)
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Keywords | 高分子ミセル / DDS / 一粒子イメージング / ブロック共重合体 / EPR / 量子ドット |
Research Abstract |
抗がん剤内包高分子ミセルは,今後のがん治療において有望な腫瘍滞留性ナノ粒子の一つである。しかあし現存する各種抗がん剤内包高分子ミセルの詳細な腫瘍内および体内動態は明らかにされていない。従ってミセルの腫瘍細胞内外での動態を生体内で観察することでdrug delivery system(DDS)の問題点を明らかにし,より標的細胞への特異性の高い高分子ミセルを設計することを研究の目的としている。 本研究では、これまで確立した蛍光ナノ粒子を1粒子レベルで生体内を観察する技術を利用し、がん治療において腫瘍特異的DDSを実現するにあたりenhanced permeability and retention(EPR)効果を利用しうる粒子の大きさを一分子レベルで検討、腫瘍間質、血管近傍と細胞間とでは粒径によって動態が大きく異なることが分かった(Breast Cancer Res.2009)。また、我々は転移がん細胞の運動機能計測の為、乳がんのがん転移能活性化膜蛋白質に注目し、細胞運動に関連するヒト型膜蛋白質の特異的な配列を認識するモノクローナル抗体を独自に作製、この抗体と量子ドットを架橋したプローブが細胞膜上の膜蛋白質を特異的に蛍光ラベルできることを明らかにした(J.Biol.Chem., 2010)。 さらに高分子ミセルの生体内での挙動を可視化するため退色しにくい蛍光物質である量子ドットを高分子ミセルに内包させる技術を確立、直径60nm前後で二つの異なる蛍光波長を兼ね備えた高分子ミセルが作成できたことを確認した。これらをin vitroの腫瘍細胞に投与しイメージングを行ったところ、投与後早期に腫瘍細胞表面に付着後、数時間後に抗がん剤が細胞内に移動することを確認した。またこのブロック共重合体は抗がん剤の移動後に細胞に取り込まれることが確認された。
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[Journal Article]2009
Author(s)
武田元博, 権田幸祐, 大内憲明
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Journal Title
医学のあゆみ「【ナノ粒子メディスン】ナノテクノロジーと乳腺外科」(医歯薬出版(株))
Pages: 507-511
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[Journal Article]2009
Author(s)
武田元博, 権田幸祐, 大内憲明
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Journal Title
乳癌 テーラーメード治療の理論と実践「ナノDDSと乳癌標的治療」(金原出版)
Pages: 83-90
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[Journal Article]2009
Author(s)
権田幸祐, 武田元博, 大内憲明
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Journal Title
ナノ医療のためのin vivoナノイメージング。現代化学11月号(東京化学同人)
Pages: 49-54
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