2008 Fiscal Year Annual Research Report
スピントルク駆動ナノデバイスによる高性能マイクロ磁気センサの開発
Project/Area Number |
20310073
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
内山 剛 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 准教授 (00203555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 明啓 慶應義塾大学, 理工学部, 助教 (70423035)
内海 裕一 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 准教授 (80326298)
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Keywords | マイクロセンサ / スピントルク / マイクロ波 / 異常ホール効果 / 磁壁移動 / 電流励起ドップラー効果 / 磁気共鳴 / 磁性ナノ構造 |
Research Abstract |
(1) 電流駆動によるスピンダイナミックスを利用した高性能マイクロセンサのノイズ特性について、詳細に検討した。その結果、数十μm径のアモルファス磁性ワイヤの場合を用いたセンサ構成の場合、円周方向の磁気特性を飽和させる(磁壁をなくす)条件において磁気ノイズが顕著に減少することを見出し、さらに、数ミリサイズのヘッド長で、数pT/Hz^<1/2>の磁界検出分解能を達成した。この達成された、磁界検出分解能は、マイクロ磁気センサとしては、世界最高感度レベルである。携帯用の超高感度マイクロ磁気センサとして、心磁場などの生体磁気信号の検出が可能と考えて、生体信号検出についての実験も行った。 (2) 磁性ナノ構造におけるスピントルクを利用した、磁壁移動型のデバイスについての実験結果については以下のような結果がえられた。 マイクロ波による異常ホール効果の実験において通電マイクロ波に直流電流を加えることにより、スピン波の波数の伝播方向が非対称になることを実験的に示した。この効果はスピシ波の電流励起ドップラー効果として定量的に解析できる。すなわち、直流電流から発生するスピントルクによって、渦中心は円盤内部で位置を線形的に変化させることが出来るので、渦中心の位置によって、交換相互作用によるポテンシャルエネルギーによって共鳴周波数ならびにスベクトル線幅が変化する。この効果からスピントルクの大きさを評価することが可能となる。 (3) 高性能マイクロ磁気センサヘッドのプロセス化技術にいては、ヘッドプロセスの工程の設計が完了した。
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Research Products
(5 results)