2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20310083
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
猿渡 康文 University of Tsukuba, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (00292524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧本 直樹 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (90242263)
西尾 チヅル 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (80241769)
佐藤 忠彦 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 准教授 (40400626)
倉橋 節也 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 准教授 (40431663)
大木 敦雄 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 准教授 (20160434)
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Keywords | 情報伝播・拡散 / モデル化 / 消費者行動 / 投資行動 / オピニオン形成 / ウィルス拡散 / コンテージョン / マルチエージェント |
Research Abstract |
本研究の目的は、マーケットやネットワークなど、相互依存の関係が内包される環境において発生する「社会的なイベント」を「情報」として捉え、その情報が拡散・伝播するメカニズムを明らかにすることである。本研究の特徴は、情報のもつ価値や質、さらには、環境の形成・成長やそのスピードを加味した上で、そこに存在する個人などの振る舞いを規定するマイクロな側面と、それら個々人の結合の結果生じる情報伝播のマクロ的側面を理論的にモデル化することにある。本年度は、(A)マイクロ・マクロモデルを構築するための先駆的な研究として、情報伝播の事例・現象の理論的な考察と、(B)理論モデルの検証に用いるシミュレーションプラットホームの試作を行った。より具体的には、(A)に関して、研究の対象であるマーケティング領域、株式・通貨領域および情報通信ネットワーク領域における先進的な研究成果を、情報形成のメカニズム、情報への接触、価値評価ならびに情報の取捨選択のメカニズム、購買・投資行動への情報の結びつきのメカニズム、さらに、環境全体への情報伝播のメカニズムの各視点から分類し、モデル化の特徴などについて整理を行うとともに分析を加えた。その成果はサーベイ論文としてまとめる予定である。また、(B)に関して、要件定義など、想定するマルチエージェントモデルとしての実装に必要な機能についての整理を行った。同時に、既存のソフトウェアの応用可能性の検討も行った。本年度の成果は次年度以降に行う予定のモデリングならびにその検証の基盤として必要不可欠なものに位置づけられる
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