2009 Fiscal Year Annual Research Report
メタボローム法を基盤とした概日計中枢由来細胞の位相シフトと細胞間同調機構の解析
Project/Area Number |
20310119
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
程 肇 Kanazawa University, 自然システム学系, 教授 (00242115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽我 朋義 慶應義塾大学, 環境情報学部, 教授 (60338217)
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Keywords | 概日リズム / 視交叉上核 / 時計遺伝子 / メタボローム / データベース / CE-MS |
Research Abstract |
哺乳類の遺伝的に決定された内在性の概日時計の本体(細胞)は、脳視交叉上核(Suprachiasmaticnucleus ; SCN)にある。概日リズムの形成には、多様な分子の複雑な相互作用によるネットワークが機能していると考えられる。よってこのネットワークの基本構造を理解するには、概日時計細胞内や細胞外の各種代謝物質の濃度を経時的かつ網羅的に定量した統合データベースの構築と、さらには最先端の情報科学分野の解析技術に基づくモデル化が必要である。このためには、中枢と末梢組織のリズム位相を細胞レベルで特定する方法、及び代謝産物の効率的な網羅的解析法の開発が必要である。本研究では、このPeriod1::luciferase導入SCN由来細胞及び末梢性細胞について最新の方法によるメタボローム解析を行い、それぞれの細胞内で概日振動を示す低分子を探索しデータベース化する。さらに、SCN由来細胞同士のリズム同調分子、並びにSCN由来細胞が末梢性細胞の概日リズムの同調をおこなう際に作用する分子の検索を進める。本年度は、Per1::luc導入SCN由来細胞を用いて、検出できうる約800種の代謝物質のメタボローム解析を実施し、細胞内レベルが概日振動を示す代謝物質のデータベース化を進めた。さらに、位相同調時(前進や後退)に細胞内レベルが特異的に変動する分子の検索を進めている。その結果、位相同調時に細胞のエネルギー状態とアミノ酸生合成系ならびに脂質代謝系が時刻特異的に大きな変化を示すことがわかった。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Genetic and molecular analysis of wild-derived arrhythmic mice.2009
Author(s)
Watanabe T, Suzuki T, Ishikawa A, Yokota Y, Ueda HR, Yamada RG, Tei H, Imai S, Tomida S, Kobayashi J, Naito E, Yasuo S, Nakao N, Namikawa T, Yoshimura T, Ebihara S.
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Journal Title
PLoS One 4
Pages: e4301-e4304
Peer Reviewed
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[Journal Article] Ontogeny of circadian organization in the rat.2009
Author(s)
Yamazaki S, Yoshikawa T, Biscoe EW, Numano R, Gallaspy LM, Soulsby S, Papadimas E, Pezuk P, Doyle SE, Tei H, Sakaki Y, Block GD, Menaker M.
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Journal Title
J.Biol.Rhythms 24
Pages: 55-63
Peer Reviewed