2008 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノムコピー数多型がもたらす表現型の解析を可能にする人工染色体ベクター操作技術
Project/Area Number |
20310120
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
井上 敏昭 Tottori University, 医学部, 准教授 (80305573)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 基伸 鳥取大学, 医学部, 助教 (00273904)
大林 徹也 鳥取大学, 生命機能研究支援センター, 准教授 (80348804)
難波 栄二 鳥取大学, 生命機能研究支援センター, 教授 (40237631)
武谷 浩之 鳥取大学, 医学部, 准教授 (60222105)
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Keywords | コピー数多型 / 人工染色体ベクター |
Research Abstract |
疾患感受性、薬剤感受性などヒト形質をもたらす現象として、1塩伝子多型(SNP)に加え、新たにDNAコピー数多型(CNV)が発見された。CNVはヒトゲノム上の12%にも及ぶ領域を覆う多型である。しかし動物個体・細胞レベルでCNVを再現し、CNVが形質差を直接もたらしているのかどうか検証できる系はない。本研究ではこの問題解決のため、複数遺伝子の部位特異的挿入が可能なGatewayテクノロジーと、我々が開発した搭載可能なDNAの長さの制限がないベクターである人工染色体ベクター操作技術とを融合させ、特定ゲノムを任意のコピー数で細胞に導入し個体・細胞レベルでCNVを再現する方法論を開発し、ポストゲノム研究を推進する。本年度は、Multiple Gateway人工染色体ベクターが出発資材であり、この作出が最重要課題である。人工染色体ベクター構築は相同組み換えを利用する染色体改変技術を基にしており、このためには高頻度で相同組み換えが起こるニワトリDT40細胞株を染色体改変の「場」とする。我々が人工染色体作製の出発材料としているのはヒト21番染色体であり、これを保持するDT40細胞はすでに取得している(ルーティーンに使用している)。本年度においては相同組み換えによるテロメアシーディング法(人工テロメアを持つプラスミドを染色体上に組み込み、その位置よりテロメア側の領域を脱落させる)で21番染色体長腕を削り、つづいてMultiple Gatewayのrecipient配列及び人工テロメアを配したプラスミドでターゲティングを行い、短腕側を削りつつゲノムの搭載サイトとなるMultiple GatewayのRecipient配列を配することに成功した。この配列に対し搭載用配列を配した外来導入遺伝子が期待通り人工染色体上の配列に搭載されるかどうかを検討している
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Research Products
(6 results)