2009 Fiscal Year Annual Research Report
南インド現存二学派の収集諸写本に基づくヴェーダ新資料の校訂と研究
Project/Area Number |
20320010
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤井 正人 Kyoto University, 人文科学研究所, 教授 (50183926)
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Keywords | ヴェーダ / サンスクリット / インド / ケーララ州 / ジャイミニーヤ派 / ヴァードゥーラ派 / 写本 / 校訂 |
Research Abstract |
本研究は、南インドに伝承が現存するジャイミニーヤ派サーマ・ヴェーダとヴァードゥーラ派ヤジ三ル・ヴェーダの主要文献を、収集諸写本を中心資料として校訂し研究することを目的としている。研究代表者のほか三名の連携研究者(井狩彌介、梶原三恵子、手嶋英貴)と、複数の研究協力者(海外共同研究者)が研究に参加している。平成21年度の研究実績は以下のとおりである。ジャイミニーヤ派文献に関しては、ブラーフマナおよびウパニシャッドを藤井が、シュラウタとグリヒヤの両スートラをアスコ・パルポラ(ヘルシンキ大学)が担当して校訂と研究を進めた。ヴァードゥーラ派文献に関しては、井狩が校訂しつつあるシュラウタ・スートラを井狩、藤井、梶原、手嶋が共同で、グリヒヤ・スートラを梶原が井狩の協力のもとに、それぞれ研究を進めた。平成21年9月に京都大学で開催された第14回国際サンスクリット学会において、藤井、井狩、梶原、手嶋、パルポラが中心となってジャイミニーヤ派およびヴァードゥーラ派文献をテーマとするパネルを組織し、成果発表を行なった。そのほか、藤井、梶原、手嶋が昨年度に引き続き、平成22年2月から3月にかけて南インドのケーララ州のジャイミニーヤ派とヴァードゥーラ派の伝承地に入り、伝承家系と写本の調査を行なった。今回の調査では、現地語(マラヤーラム語)のヴェーダ写本を中心に資料収集を行なうとともに、ヴェーダ伝承とナンプーディリと称されるケーララ州土着バラモンの社会組織との関係や、ヴァードゥーラ派家系に伝わるヴェーダおよび寺院儀礼関係の写本の来歴と、それに関連する学匠家系の変遷などにっいて新たな知見を得た。
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