2008 Fiscal Year Annual Research Report
国家もしくは都市の顕彰装置としての自画像コレクションの歴史文化史的研究
Project/Area Number |
20320023
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小佐野 重利 The University of Tokyo, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70177210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 聰 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 准教授 (50293113)
浦 一章 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 准教授 (90203596)
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Keywords | 美術史 / 自画像 / ウフィツイ美術館 / ヴァザーリの回廊 |
Research Abstract |
1979年刊(1980年改訂版)のウフィツィ美術館総カタログ等の事前検討に基づき、平成20年8月22日から9月2日まで、研究代表者、2研究分担者および連携研究者(武蔵野美術大学田中正之教授)がフィレンツェに滞在して、海外研究協力者の同美術館アントニオ・ナターリ館長およびジョヴァンナ・ジュスティ部門部長たちと同館の1600点を超える自画像コレクションをヴァザーリの回廊および収蔵庫で実見調査し、研究対象作品を100点ほどに厳選するとともに、関連の古文献・一次資料の収集と作品の写真注文を行なった。 帰国後、収集した文献・資料のうち、1970年以降から2006年までの現代美術家の自画像収集に関する未刊行一次資料の筆写・解読・翻訳の作業と並行して、注文した写真が順次到着するごとに、そのデジタル化と文字データを合わせる編集作業に取り掛かり、当該年度の研究計画をほぼ完了した。 収集した文献・資料および写真画像の検討に基づき、レオポルド枢機卿時代の自画像80点、大公コジモ3世・デ・メディチ治世の収集作品、ハプスブルク=ロレーヌ(ロートリンゲン)家がトスカナ大公国を継承して以後のピエトロ・レオポルド大公治世に「画家から申し出のあった自画像寄贈の受理」方針によって加わった自画像、とくにジョシュア・レイノルズの寄贈の経緯などを一次資料から確認した。旧アントニオ・パッツィ自画像コレクションの作品の確認作業は、平成21年度研究実施計画に継続・持ち越しとした。 当該年度の調査研究成果の一部は、『美術史論叢』No.25(2009)に論考2本と、上記の現代美術家の自画像収集に関する資料紹介を掲載した。
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Research Products
(3 results)