2008 Fiscal Year Annual Research Report
古代ギリシア正義論の欧文総合研究-プラトン『国家』とその伝統-
Project/Area Number |
20320048
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
納富 信留 Keio University, 文学部, 教授 (50294848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 裕次 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (40282785)
佐野 好則 国際基督教大学, 教養学部, 上級准教授 (50295458)
荻原 理 東北大学, 文学研究科, 准教授 (00344630)
大芝 芳弘 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 教授 (70185247)
田中 伸司 静岡大学, 人文学部, 教授 (50207099)
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Keywords | 正義論 / プラトン / 国家 / 西洋古代 / 民主制 / 西洋古典学 / 政治思想 / 現代倫理 |
Research Abstract |
西洋文明の原点である古代ギリシアにおいて「正義」の概念がどう論じられてきたかを、哲学・文学・受容史の観点から多角的かつ総合的に検討する本プロジェクト(西洋古典学分野)は、初年度にあたる本年、まず今後の研究について綿密な打ち合わせをした上で、各研究者が担当課題の研究を進めながら、4回の共同検討会(6月、9月、12月、3月)での発表・討論をつうじて具体的な成果を挙げた。このうち第4回共同検討会には、プラトンやヘレニズム哲学の世界的権威であるイギリス・エクセター大学のC.ギル教授を招いて、プロジェクトメンバーの研究成果(英文)についてコメントをもらいながら、今後の研究の方向を探った。 本研究では、とりわけ海外での研究発表や英語での論文執筆に重点をおき、日本の西洋古典学・西洋古代哲学の研究水準を広く世界にアピールしながら、世界のプラトン研究者と最新の研究成果を交換することを目標に活動している。研究代表者・納富による、ブラジル、スペイン、イタリア、フランスでの国際学会の研究発表を始め、栗原の韓国での研究発表など、日本語や英語で多数の研究発表を行い、各自が大きな成果を挙げながら、それらをプロジェクトで共有してきた。 研究課題であるプラトン『国家』については、最初の3回の共同検討会において第1〜5巻の内容を集中的に議論し、それに関わる問題に焦点をあてて先行研究の検討や研究発表を行った。研究成果を欧文による共同研究書として欧米の学術出版社から刊行するという当初の目標に向けて、着実に成果を上げつつある。
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Research Products
(39 results)