2010 Fiscal Year Annual Research Report
ペルシア語説教テクストのデータ解析による神秘主義的表現世界に関する基礎研究
Project/Area Number |
20320053
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
藤井 守男 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 教授 (90143619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 あや乃 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 准教授 (60272613)
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Keywords | ペルシア文学 / イスラム神秘主義 / ペルシア語データベース / ペルシア神秘主義文学 / ペルシア語神秘主義テクスト |
Research Abstract |
今年度、本研究は、説教講話のペルシア語文の言語表現と神秘主義思想との深いかかわりの点から重要性が際立つ3つのペルシア語説教テクスト、『神秘の開示Kashf al-Asrar』第三部、『聖霊の安らぎRawh al-Arwah』、説教講話集『マアーリフMa'arif』)に関わる「ペルシア語説教テクスト文例対比データベース」の構築に向け、以下の作業項目を完了した。 1.言語データの入力を完了した『マアーリフ』の校閲作業を行い、すでに校閲の完了している『聖霊の安らぎ』とともに、KWIC検索用テクストデータを作成した。 2.3つのペルシア語テクストを同時に検索するKWIC検索システムを立ち上げ、次年度の試行に向けて検討すべき神秘主義テクストデータの収集を行った。 3.研究代表者と研究分担者は、ルーミーの『Mathnavi(精神的叙事詩)』の成立過程に関する研究史関連の資料を検討し、その思想的、文学的基層を構成する『マアーリフ』の研究を進めるとともに、前年度に引き続き、イランを中心に、欧米における当該分野の研究動向と研究成果の把握に努め、本研究の根本資料である『神秘の開示Kashf al-asrar』に関わる最新の研究成果を踏まえ、次年度に向け、本研究の学術的成果の総合的なとりまとめに着手した。 4.研究分担者と研究協力者は、イラン国内における本研究との協力体制の構築のため、イスファハーン大学文学部の「神秘主義に関するペルシア語文献の重点研究」プロジェクト(人文学研究所のタギー・プールナームダーリヤーンDr.Taqi Purnamdariyan教授監督下プロジェクト)の研究主幹セイエド・アリー・アスガル・ミールバーゲリーファルドDr.Seyyed'Ali Asghar Mir-Bagheri Fard教授との意見交換を行い、本研究と当該分野に関わるイラン側研究者との協力体制の確認がなされた。
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Research Products
(4 results)